18 宣戦布告2 ページ19
及川side
え？
今のって宣戦布告、的な…？
着替え終わってロッカーを閉めながら国見ちゃんがあまりにもさらりと言ってくれちゃうもんだから、一瞬呆気に取られちゃったよ。
いかん、いかん。
落ち着け、俺。
気を取り直してふっと笑みを浮かべる。
及「言ってくれるね。でも、国見ちゃんに零を渡すわけにはいかないよ」
国「でも、及川さん、零さんに相手にされてないですよね」
くっ！
的確に痛いトコ、ついてくるね、国見ちゃん。
後ろの三人、笑うとこじゃないからっ。
及「い、今はそうでも、これからどうなるかはわかんないだろ」
余裕の笑みを浮かべたいところだけど、引きつっちゃう。
国「それはこっちも同じですよ。いまは『ごっこ』でも、そうじゃなくなるかもしれません」
涼しい顔して、言うことは言うね。
ホント、良い性格してるよ。
でも、こればかりは譲れない。
こちとらずっと零を追っかけてきたんだから。
及「後輩といえども、手加減しないからね。そろそろ本気、出させてもらうよ」
国「こっちも引く気は無いんで」
見えない火花が散る中、L○NEの音が鳴る。
国「あ、零さんからなんで。お先に失礼します」
相変わらず涼しげな顔で国見ちゃんが出て行った。
なんだか
国見ちゃんの方が優位な感じ
もしかしなくても
俺、今、負けてる……？
花「ドンマイ」
松「まぁ、向こうがリードしてるのは事実だな」
岩「ザマァ」
楽しそうな三人
及「ちょっとは励ましてよ！！」
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作者名：朔夜 | 作成日時：2017年3月9日 23時
