【HQ】及川さんはどうしても手に入れたい！【青葉城西】 (ページ11)

今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:18,019 hit

10 付き合ってるんですか？ページ11

岩泉side

チャイムが鳴ると、それまで頬杖付いてうとうとしていた零が伸びをして立ち上がる。

零「岩ちゃん、お昼どーする？屋上行く？」

岩「あぁ」

美結にも誘われていたことは黙っておく。
美結にそう言われたからな。

昼ごはんを持って教室を出ると、1年の女子に呼び止められて隣を歩いていた零が振り返る。

零「何？」

零は基本、後輩には優しい。

多少空腹でイラついてても笑顔で接する。

女子1「あの…及川先輩と付き合ってるんですか？」

おいおいおい

空腹の零を刺激するようなマネはやめてほしい。

零「どうして？」

女子2「先輩がバレー部のマネージャーになったって聞いて。それにいつも及川先輩と仲良さそうだから…」

零「どうしてそんなこと聞いてくるの？ってことじゃなくてさ」

まさか

女子2「え？」

零「どうして私が誰と付き合ってるか、いちいち教えなきゃなんないの？」

あ、やっぱキレてんな。

女子1「え？」

零「それって私のプライベートなことでしょ？」

表情は相変わらずの笑顔だけど
1年の二人も怒りのオーラを感じ取ったみたいで固まってる。

岩「そーゆーことは直接及川に聞けよ。いくぞ、零」

零が本気でキレる前に話を強制的に終わらせ、零の腕を軽く掴む。零もそれに従う。

零「じゃあね」

零が一度振り返ってにっこり笑って1年に手を振る。

１年は固まったままだった。