僕、憑かれました。その2 (ページ2)

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「知念くんと仲直りしたいとか思わないの？」

大ちゃんがぽつりと呟く。

正直、俺も思ってた。
光も薮との1件のときに少しばかり助けられたし。

だけど、光は表情も変えずにため息をついた。

「薮と伊野ちゃんの2人とは全然違うんだぜ。俺は死んでて、あいつは生きてる」

表情で諦めていることがひしひしと伝わってくる。
でも、どこか悲しそうだ。

「本当にそう思ってる？」
「はぁ？」
「それでも仲直りしたいと思わないの？」

そんな光に対して大ちゃんが聞いてくる。
光がギロりと睨んだ。

「あんな奴と今更どうなろうとか思わねぇよ」
「本当にそう思ってる？」

大ちゃんがなにかを見抜くかのように光を見る。

もしかしたら図星だったのかもしれない。
光から舌打ちが聞こえた。

「話は終わりだ！明日も学校だろ？さっさと寝ろ」

光が無理やり話を終わらせる。

これ以上言っても話を聞かないだろうし、諦めて目を閉じる。

……ふと、疑問が浮かんだ。

「叫び声って誰のだったんだろう？」
「なんだよ」
「光の話の最後に合ったじゃん。叫び声が聞こえたって」

”誰かわからない叫び声を最後に俺は気を失った”

光を殴ってたやつが叫んだってのもおかしいし、誰かが見て叫んだなら光がその人を見てるはずだ。

「聞き覚えはあったけど……誰だっけ？」

光も気になったのか、思い出そうとした。
けどすぐに思い返して寝かせようとしてくる。

まぁ気にしても光が覚えてないんじゃ仕方がない。
諦めて寝よう。