僕、憑かれました。 (ページ7)

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イメチェンしました。ページ7

side Kei

幽霊たちが家で大人しくし始めてから数週間がたった。
身体が軽くなったおかげか、体育も少しは成績が上がり、余裕が持てるようになった。

あいつとの関係も……

「……えっと、課題どこにやったっけ？」
「かばんに入れっぱなしだったよ」
「……あ、あった。大ちゃんありがと」

誰かに聞かれない程度に大ちゃんにお礼を言う。
その後、大ちゃんって呼んでと何度もお願いされてしぶしぶ了承してから、大ちゃん呼びになった。

………まぁ幽霊に気を許す気はないけど。

「伊野尾くん、課題やった？」

髙木が俺に声をかけてくる。

「やったけど」
「ちょっと見せてくれない？ 1問だけわからないところがあって」
「見せて……ここ、計算ミス」
「まじか。じゃあこうして……。伊野尾くんありがとう」
「どういたしまして。……あれ？髙木、髪切った？」
「あぁ……もうすぐ頭髪検査だからね。一応きっとこうと思って。伊野尾くんもそろそろ切れば？」

うちの高校は髪色や髪型に関して特に制限はないけど、前髪が長すぎたりしたら授業の妨げになるのでさすがに注意される。

前髪がだいぶ伸びてきたし、髪でも切ろうかな？

「……そうしようかな？」
「どうせならイメチェンしてみたら？金髪とかに染めたりしてさ」
「ムリムリ。そんなことしたって似合わないよ」
「そうかなー」
「そんなことよりさ。おすすめされてたやつ見たよ」

俺と髙木は朝礼が始まるまで、何気ない話をしていた。

「イメチェンか……いいかも♪」

大ちゃんのこの言葉に若干の不安を感じたが、スルーすることにした。