僕、憑かれました。 (ページ48)

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裏切られました。ページ48

side Hikaru

俺と知念はお互い家が近く、小さい頃から一緒に遊んでいた。

一緒に宿題をしたり、お泊まり会をしたり。
仲のいい友達だったと思う。

それが変わったのは、中学校に進学してから。

「知念！」
「……ひか、ビックリさせないでよ」
「悪かったって。最近どう？」

俺と知念が中学校に入学して半年が過ぎ去ろうとしていた。

クラスは別だったけど関係性は変わらない。
一緒に帰ることも多かったし、休日は勉強を教えてもらったりしていた。

ある1点を除いて、充実した学校生活をおくっていた。

「えっと……まあまあかな？」
「なんだよそれ。まぁ楽しそうならいいけどさ」
「…………」

これだ。
学校生活で唯一の不安点。

学校での知念の様子がおかしい。

よく俺のところに来て教科書とかを借りにきたり……
人見知りなはずのあいつがチャラそうな奴らといるという話を聞いたり……
なによりも、入学前はとても楽しみにしてたはずの学校生活なのに、今はなにかに怯える顔が多い。

「おーい。知念くん！」
「……ごめん。クラスの人に呼ばれたから」
「あぁ。また放課後な」
「うん。またね」

噂をすれば、例のチャラそうな奴らが知念に声をかける。

嫌な予感がしたけど人は見かけによらないって言うし、きっとまだ慣れないだけだ。

知念の後ろ姿を見ながら、そう無理やり結論づけた。

しかし、嫌な予感は的中してしまった。