僕、憑かれました。 (ページ47)

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結局、薮と軽く話をしたあと家に帰った。

部屋に戻り、みんなで光を質問タイム。

「光、話があるんだけど」
「俺はない！」

頑なに話すつもりはなさそうな光。

「光も見ただろ？お前の名前を出した途端、知念くんの様子がおかしくなったの」
「…………」

知念くんの名前を出すと光がピクリと肩を震わせる。

しかし、光の言葉は予想外のものだった。

「このまま苦しんでしまえばいいんだ……」

「そんな嘘ついちゃダメだよ」

みんなと一緒に話を聞いていた大ちゃんが口を開く。
ギロッと睨みつける光をものともしないで大ちゃんは続ける。

「今更悪霊ぶったって遅いんだよ。光くんがすごく良い奴だってここにいるみんなが知ってる。……本当は知念くんに苦しんでほしくないってことも顔を見ればわかる」

舌打ちの音が聞こえる。
光の悲しそうな目が大ちゃんの言葉を証明していた。

「光……」
「なんだよ」
「俺、光の話を聞きたい。友達として支えたい。そのためにも、光と知念くんになにがあったか知りたいんだ」

光としっかりと目を合わせる。

諦めたのか、光はため息をつく。

「あんまり楽しい話じゃないぞ……」

こうして、生前の光の話が始まった。