僕、憑かれました。 (ページ17)

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喧嘩しました。ページ17

side Kei

「「・・・」」

テスト前日。今日は髙木と勉強。
幽霊達とはあれから変化なし。
取り憑いてる幽霊は増えてないから大ちゃんが近くにいるんだろうけど、あれから怯えてるのか俺の前に姿を見せない。
まぁ別にいいけど、幽霊嫌いだし。

「伊野尾くん、ここはこれで合ってる？」

髙木がノートを見せながら聞いてくる。

「うん。大丈夫だよ」
「よっしゃ！テスト範囲の見直し完了。毎回ありがとうね、伊野尾くん」
「お礼はいつも通りサバ味噌煮定食でいいよ」
「わかってるよ。……そういえば伊野尾くん大丈夫？」

突然俺に聞いてくる髙木。

「急に何？俺が成績いいのは髙木も知ってるでしょ？」
「いや、別のこと。また前の伊野尾くんに戻った気がして」
「前の……俺？」

どういうことだろう。

「伊野尾くんってクールというか、学校では無表情なんだよね。この世のものじゃない気がして。」

この世のものじゃないって……幽霊たちに取り憑かれて生気吸われてるってこと？それでやつれて死人みたい見えてるのか？

「あ、いい意味でね。儚げとかそういう意味。……まぁ俺と話してる時とかは普通の高校生って顔してるけど、最近は俺といる時以外もしてるんだ」

髙木といる時以外って……大ちゃんといる時のこと？

「なんかすごく嬉しそうだったんだけど、ちょっと前から元に戻ったからなにかあったんだと思って。」
「そんなの……別に良くね？髙木には関係ないじゃん」
「関係ないからこそ、話しやすいこともあるでしょ？ ……それに友達の悩みは解決したいでしょ」

「ふぇっ？」

俺と髙木は友達なの？