僕、憑かれました。 (ページ2)

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◆ ページ2

「起立、礼」
「ありがとうございました」

今日も何とか授業が終了した。
部活には入ってない、というか入るほどの元気が無いので幽霊から逃げるように小走りで帰る。
しかし、帰りたくてもなかなか足が進まない。

「……何体憑いてるんだよ」

いつの間にか俺に憑いた幽霊が増えたようだ。

しかも、目の前には明らかにやばいタイプの幽霊。
こいつはさすがに取り憑かれたらいけないってわかる。
隙を見て逃げるが、すぐに息が切れてしまう。
どんどん近づいていく幽霊。

このままじゃ、ヤバい。
そう思ってたら……

「こっち！」

朝聞いた声がしたと思うと、腕が引っ張られる。

「早く逃げるよ」

そう言って彼は走り出した。俺もつられて走り出す。

おかげであの幽霊からなんとか逃げ切れた。

・

「ﾊｧ……ﾊｧ……もう、無理」

なんとか家に戻り、玄関で息を整える。
ここ数年で1番速かったじゃないかというくらい走った気がする。

「あんな幽霊この辺りじゃ見かけないよね。本当に捕まらなくてよかったー」
「えっと……」
「大丈夫？疲れた？１回、深呼吸しよ。」

俺は彼の言葉に従って、大きく深呼吸をした。
おかげで少し落ち着いたので、さっきから聞きたかった質問を投げかけた。

「あんた、なんなの？」
「なにそれ、助けてあげたのに失礼な。俺はどこからどう見ても人間でしょうが」
「何言ってるの

……あんた、幽霊でしょ」