Doll with a heart (ページ25)

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◆ ページ25

「髙木、なんで？」
「俺もここのスーパー使ってるんだけど、たまたま見かけてさ。今日、タイムセールだって知らなかった？」
「タイム…セール？」
「知らなかったか。じゃあ仕方ないね。」
「ともかく、ありがとう。」
「慧くんは買い物？手伝おうか？」

突然の髙木からの誘いに戸惑った。けど、下見で一回来たけど、わからない所も少しあったから、お願いすることにした。

「じゃあお願い。」
「まかせて。」

よく来ているという髙木の話は本当のようで、さっき以上にサクサク買い物が進んだ。

・

「ありがとうございました。」

店員さんにお釣りを渡されて、なんとか買い物終了。

「慧くん、終わった？」
「うん。ありがとう。」
「ちょっと、話さない？近くのカフェとかでさ。」
「ごめん。そこまでのお金は持ってきてないや。」

財布にあるのは数百円。外に出たばかりで、欲しいものいっぱいありそうなので、あまり持ってこないようにしていた。
それに、僕は人形だから飲み食い出来ないし。

「じゃあ、公園でも行く？近くだし。」
「うん。そうする。」

そういうことで、僕と髙木は公園のベンチに座って少し話すことにした。

髙木の話は面白くて、だいぶ盛り上がった。

「あははっ。髙木面白ーい。」
「そう言って貰えて嬉しいよ。ところでさ…。」
「？？」

さっきの楽しい雰囲気が一転、急に真剣な顔になる髙木。

次の瞬間、そんな彼がとんでもない一言を言った。

「慧くんってさ、有岡くんのこと好きなの？」

………え？

「えぇぇぇぇぇぇ！？」

どうしてそんな風に思うわけ……？