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「なんてことを…自分の腕を引きちぎって腕の射程距離を伸ばして一瞬、早く…!」
殴られたブチャラティは意識だけが暴走し、身体は動かなくなってしまった。そんな彼にジョルノはゆっくりと歩み寄る。
ブチャラティは意識が暴走する中、焦った。
ジョルノのスタンドの破壊力はそれほど強いわけではない。が、電車の時であったように、一発の拳が痛みがゆっくりと…拷問のようにジワジワと与えるのだ。もしそれが数発連続してくらったのなら…
「…"痛みのショックで死んでしまう"!」
死の恐怖に恐れるブチャラティのすぐ目の前には、ジョルノが近づき…
ブチャラティの横を通り過ぎた。
すると、ブチャラティの意識が戻り、ジョルノの身体にあったジッパーは消えていた。
「射程距離の外へ…?何をやっているジョルノ・ジョバァーナ!」
まだ気絶している小太りの少年に近づいた彼にさらに問う。
「なぜ、おれへの攻撃をやめる!?なぜ、トドメを刺さない?」
考えた素振りを見せて、口を開いた。
「…あんたがいい人だからな」
この言葉に"彼ら"は驚いた。
「ギャングだけどいい人だ。あんたは今、僕への攻撃を一瞬ためらったから、あんたへの攻撃もやめることにしたんだ。あんたは自分から外したこの少年の腕を見た時、"腕の異常"に気付いてショックを受けて一瞬、攻撃をやめた…この"麻薬をやっている腕"にショックを受けて」
ジョルノの言う通り、確かに何度も注射器で打ったような跡があり、そこの部分だけが変色していた。
少年のポケットから見える生徒手帳を拾う。
「13歳か…あんたがショックを受けた一瞬の時間があったからこそ、ぼくはゴールド・Eで叩き込むことができた。だから、攻撃するのはやめにしたんです…この街には子供に麻薬を売る奴がいる。そんな奴は許さない…と"あんたはそう思っている"」
自分の腕を元に戻しながら、図星だと思うブチャラティ。
「でも、麻薬を売ってるのはあんたのところのボスだ。そこにあんたは"矛盾"を感じている。だから、彼の腕を見て心を痛ませたんだ」
「だとしたら、どうだと言うんだ?おまえのを始末する事は別だ。おれは命令されている!おまえが攻撃をやめたからといって、おれがおまえを殺すって事には変わりはないんだぜッ!」
「いいや、あんたはもうぼくを殺したりはしませんね」
まっすぐな目でブチャラティを見ると答えた。
「…なぜなら、あんたはぼくの仲間になるからだ」
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ぱるめん(プロフ) - お久しぶりです。コメントありがとうございます!これからも応援をよろしくお願いします! (2019年1月13日 22時) (レス) id: 5159b5f555 (このIDを非表示/違反報告)
ニックネーム(プロフ) - すごく面白くて続きが気になります!更新がんばってください!! (2018年12月5日 16時) (レス) id: 8b8855a9c6 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - あ〜良いこと言う!! (2018年12月2日 23時) (レス) id: 75f3298f74 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるめん(プロフ) - 確かに、助け合いは大切ですね。何かあれば、またお願いします。 (2018年12月2日 23時) (レス) id: 5159b5f555 (このIDを非表示/違反報告)
十音 - コメ返に追い付けないww (2018年12月2日 23時) (レス) id: 75f3298f74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱるめん | 作成日時:2018年11月30日 20時