その 6 ページ7
「おうちの中で1人で寝てたんだけどね、気付いたら綺麗な森の中にいたの」
あくまでも幼く、年相応に見えるように話し始める。
「お父さんとお母さん、私、いないからどこにいけばいいかわからなくて……」
「だから近くにあったあれとね」
クザンは一度トランクに視線を移したが、また戻した。
「しばらく歩いて、ここまで来た。それだけ!」
ニヒッと笑顔を作り、3割嘘の物語終了。
「へぇーそうなのか。ありがとよ」
微笑んだかと思うと、再び立ち上がり、海兵にこっちへ来いと手招きした。
その後、山や右、港で船が止まっている方向を指差しながら海兵と話していた。
脚にしがみついた状態からだと、表情は逆光で見えないものの、少しだけ、話の中の言葉は聞こえた。
「誘拐」や「異例」、「保護」などの言葉が聞こえてきた。
まあ、予測するに私は何かしらの目的で誘拐された可能性が高い、それに加え私の異例な能力故に海軍で保護することになったんだろう。
ふっ……計画通り。
クザンは再び体制を先程のように戻したかと思うと、頭を掻きながら話した。
「あー細かいことは言ってもわからないか。とりあえず嬢ちゃんを海軍っつーところで保護することになった」
「まあ、そこでこの脚の氷を戻してほしいんだが、出来るか?」
「私が……戻す……」
だから、具体的にどういうことだってばよ。
とりあえず解除するしかないので、氷を溶かすイメージをしてみる。氷が無くなり、元に戻る様子を頭の中で想像してみた。
すると、氷は無くなり、気体に戻るまで元に戻った。
「おぉー!出来た!」
立ち上がり、喜んで手を挙げたその瞬間、私の手に海楼石の手錠が付けられた。
えっ……さっき保護って言ったじゃないですか。と訴えるような目でクザンを見る。
「さっきのようにその氷の能力が暴走されると困るからな。ってわからないか」
まあ、嬢ちゃんが海軍に着くまでの辛抱だ。タイホじゃねぇから安心しろ。と続けた。
一周したし、見回り終了っと。と背伸びをし、トランクを回収した後に、彼は港を私が来た方向の逆へ歩き出した。
それに続いて、私は後ろにいた海兵2人に優しく背中を押されながらついていった。
と、まあこのように私は海軍の皆様に連行されるような形で海軍の船へと乗せられていったのである。押す手が優しかったのは、敵認識していた私には意外に感じた。そして、海兵も人間なんだと再認識した。
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黒狐(プロフ) - ふぃるさん» 気に入っていただき何よりです!白ひげ海賊団推しなんですね!そこまでできるだけ早く更新できるように頑張ります!コメントありがとうございます! (2017年4月10日 0時) (レス) id: 7667610d64 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - 他界他界に思わず吹きましたw これからどんな風にキャラと関わっていくのか楽しみです!(特に私は白ひげ海賊団推しなので楽しみにしてますぐへへ...) (2017年4月9日 23時) (レス) id: aab9086244 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - ルイカさん» 感想、そして応援コメントありがとうございます!更新できるように頑張ります! (2017年1月6日 23時) (レス) id: 337def3edd (このIDを非表示/違反報告)
ルイカ(プロフ) - さらっと演技したり海軍に潜り込んだりする夢主がすごいです。更新頑張ってください! (2017年1月6日 17時) (レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒狐 | 作成日時:2016年1月10日 10時