その 25 ページ26
「あいつら……ついてきてねぇよな」
隠れ家ならぬ隠れ木に近づいてきたのか、警戒をより強めるエース。
そんなところも愛おしい。
しかし、驚く顔が私の最も見たい顔。
森を抜け、エースが降りて行った先は、
ここで彼らは海賊資金の調達をしているのか。
ゲホッ…ゲホッゴホッ。
こんな空気、今まで吸ったこと無いから耐性が……。臭いし汚い。
能力で全て掃除してやりたいくらい。
「
勿論、海軍に育てられた妹としてそんなことはしないけどな。
それはさておき、エースが帰ってくるところが見えるような木の陰に身を潜めて待ち伏せをする。
「それまでに、これにいくら入っているかちゃんと確認しないとなぁ」
海軍にいるときに取り替えて貰ったダイヤル錠を解き、手に持っていたバッグを広げて中の札束を一つ取る。
これで何ベリーなんだろ。日本円でも札束持ったことねぇからわかんねぇや。
これが？ひーふーみーよー……んでそれが上と下に。
「ざっとみて1億以上はありそうだ……っ！？」
背後から影が伸びてきているのを確認し、すぐさま鞄を閉め、鍵をかけた。
見聞色がまだ蕾だからか……っ！気付かなかっ…………。
それと同時に私の頭は何か硬い鈍器で殴られ、身体が前向きに倒れる。
遠のく意識の中で見たのは私の鞄が黒い靴の人物に持ち去られていくところ。
そして、私の身体もが同一人物に担がれ、倒れた場所から離れていくことを表す地面の動きが最後に見えたものだった。
「1億って額はとてもじゃねぇが信じられねぇな。だが、こいつがかなりの大物であることは違いねぇ。これで今日はあいつに＿＿＿＿＿」
□
「ん……身体が、動かねぇ……」
目が覚めるとそこは木の上。
身体は縄で固く縛られている。
「よお、お目覚めかお嬢様」
顔を上げると、再生のしすぎで見慣れた顔が。
くりっとした目、上の歯が一つ欠けた笑顔、シルクハットに短い金髪。
「ここでお目にかかれるとは。サボ」
「俺の名を？ってことはあいつらと同じ貴族か。そりゃあんだけ持っていてもおかしくないな。しっかし、俺でもあんな額は持ち歩かないぜ」
そりゃそうだ。私だってATM持ち歩くとは思ってもみなかったわ。
「んで、この状況からお前の選択肢はわかるな？」
鉄パイプを持って近づいてくる……その時。
「おーい！サボいるかー！？」
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黒狐(プロフ) - ふぃるさん» 気に入っていただき何よりです！白ひげ海賊団推しなんですね！そこまでできるだけ早く更新できるように頑張ります！コメントありがとうございます！ (2017年4月10日 0時) (
レス) id: 7667610d64 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - 他界他界に思わず吹きましたw これからどんな風にキャラと関わっていくのか楽しみです！（特に私は白ひげ海賊団推しなので楽しみにしてますぐへへ...） (2017年4月9日 23時) (レス) id: aab9086244 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - ルイカさん» 感想、そして応援コメントありがとうございます！更新できるように頑張ります！ (2017年1月6日 23時) (レス) id: 337def3edd (このIDを非表示/違反報告)
ルイカ(プロフ) - さらっと演技したり海軍に潜り込んだりする夢主がすごいです。更新頑張ってください！ (2017年1月6日 17時) (レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒狐 | 作成日時：2016年1月10日 10時
