プロローグ ページ1
私は驚きが好きだ。
驚かされるのも、驚かすのも。
驚きの後の涙は嫌い。
驚きの後の笑顔が好き。
でも、それは普通、平凡なこの世界では限りがある。
そして、色を失った私の目では。
もっと大きな驚きを。
私の世界に色を取り戻したい。
あわよくばこの夢とロマンの詰まったこの世界で……と手元にある本をめくりながら思う。
その本とは、麦わら帽子の少年を中心に繰り広げられる海賊物語。
能力者なるものが驚きを与え続ける。そんな世界。
だがその能力にも一人一つと限りがある。……黒ひげというたった一つの例外を除いて。
では、その例外に私が加わることができれば……もしくはその例外を超える存在になれるとしたら？
それはそれはとても面白い人生になりそうだ。
「まあ、そんなのはトリップ、さらには異例な能力の実を食べる……という非現実的なものが起こらないといけないのだけれど」
読み終えたその本を元に戻し、着替える。
「少し走りに行くかな」
しばらく走って、着いたのは私のお気に入りの場所。
後ろには森、前には海が広がる綺麗な場所。
あの三兄弟がいた場所に似ているから気に入っている。
独り寂しくお気に入りの場所で私の誕生日祝い。
途中で買ったシュークリームを頬張り、ぼーっとする。
半時間くらい自然を感じ、気分が落ち着いたところで帰ることにした。
帰路の途中、祠の前に紙があった。
いつもなら何も無いので不思議に思い、何かと近づいてみた。
紙の正体は、手紙の入った封筒だった。そこには私の名前だけが書いてあった。
何かと思い、開いてみると手紙とともに、チョーカーが入っていた。
私が好きな黒と巻貝の組み合わせ。
手紙にはただ寝るときにこのチョーカーをつけろとしか書かれていなかった。
正直毒でもあるのかと思ったが、もう何もない今だから、ただ興味という欲に従うことにした。
「最近は物騒になったし、好きなマンガも他は無くなった。……面白半分でやってみるか」
きっと誰かさんからの誕生日プレゼントだ。
輝きだした星を最後に見て、私はそれと共に帰った。
そして、夜が来た。
私は書かれていた通りにチョーカーをつけ、寝た。
どこかで見た術式のように、手紙とONE PIECE一巻を枕元に置いて。
私はそのままいつも通りの朝を迎えると思っていたが、
あの手紙とチョーカーは私に驚きをもたらしてくれたようだ。
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黒狐(プロフ) - ふぃるさん» 気に入っていただき何よりです！白ひげ海賊団推しなんですね！そこまでできるだけ早く更新できるように頑張ります！コメントありがとうございます！ (2017年4月10日 0時) (
レス) id: 7667610d64 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃる(プロフ) - 他界他界に思わず吹きましたw これからどんな風にキャラと関わっていくのか楽しみです！（特に私は白ひげ海賊団推しなので楽しみにしてますぐへへ...） (2017年4月9日 23時) (レス) id: aab9086244 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐(プロフ) - ルイカさん» 感想、そして応援コメントありがとうございます！更新できるように頑張ります！ (2017年1月6日 23時) (レス) id: 337def3edd (このIDを非表示/違反報告)
ルイカ(プロフ) - さらっと演技したり海軍に潜り込んだりする夢主がすごいです。更新頑張ってください！ (2017年1月6日 17時) (レス) id: 4660d06a48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒狐 | 作成日時：2016年1月10日 10時
