パロあつめました。(×in) (ページ3)

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「改めまして、俺、1年の山田涼介です」
「あ、えっと、3年の伊野尾慧です……」

席について、注文したものが届くまでの間、気になることを質問する。
まずは名前から。
慧さん、っていい名前だね。
下の名前で呼ぶ勇気はないけど。

「さっき、伊野ちゃんって呼ばれてましたね」
「あ、そうなの、あだ名で、伊野ちゃんとか、伊野尾ちゃんって呼ばれてるかな」
「へー、俺も伊野尾ちゃんって呼んでいいですか」
「ほぁ？」
「いや、俺、センパイと仲良くなりたいんで」
「えっ……と、呼ぶのは全然いいけど、何で山田くんみたいな人が……」
「くん付けしないで、呼び捨てでいいですよ」
「ええ……えと、やまだ？みたいな人が、俺みたいな奴と……？」

まあ、そりゃそうだよな。
俺だって分かんないもん。
伊野尾センパ……伊野尾ちゃんと、仲良くなりたい理由なんて。
何となく、そう思ったから。
それを直接伝えれば、何だそれ、って言われた。
確かに。

「お待たせしましたー。
ショートケーキとアイスティーのセットと、スペシャルストロベリーパンケーキでございます」
「はーい。あー、美味そう！」

伊野尾ちゃんはショートケーキとアイスティー、俺はパンケーキ。
いただきます、と言って頬張れば口に広がる甘さが最高すぎる。

「ねぇ、やまだ……」
「ん？何ですか、伊野尾ちゃん」
「いちご、好きなの？」
「はい！めっちゃ好きっす！」
「そうなんだ……ふふ」

あ、笑った。
声可愛すぎない？
いや、可愛いってなんだ俺。

「ほら、俺のいちごもあげるよ」
「まじで！？」
「うん(笑)」
「ありがとう伊野尾ちゃん！」
「ふふ、はいはい」

思わずくだけた言葉使いになっちゃった。
でも、気にしてないみたい。
礼を言っていちごを貰えば、伊野尾ちゃんがまた笑う。
なんか、デートみたい。
や、男ふたりなんだけどね。
なんだか、さっきから変な感じ。