St.Valentine 2017(jump×in) (ページ30)

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普段はあまり言ってくれないのに。
だいぶやられちゃってるんだなぁ。
ちょっとだけ身体を離して、伊野ちゃんの目元とか頬とか、たくさんキスを落とした。
もちろん、唇にも。

「ん、ん……ぁ、ふ……んぅ」
「伊野ちゃん……」

一生懸命応える伊野ちゃんが可愛くてたまらなくて、このままここで抱いてしまいたくなる。
それがムリなのはお互いに分かっているから、出来ないけど。
だから、時間いっぱいまで、キスを繰り返して。

「……伊野ちゃん、元気出た？」
「うん、ちょっと」
「収録、がんばろ。
終わったら、伊野ちゃん家でもっとイチャイチャしよ」
「え……でも、明日早いんじゃ……」
「そんなの平気。
伊野ちゃんと過ごす時間が俺も欲しいから」

甘い言葉なんて少し苦手だけど、伊野ちゃんにはいくらでも言える。
ちょっとだけ瞳を潤ませて、でも、大きく頷いた伊野ちゃん。
名残惜しかったけど、本当に時間がギリギリだったから、またあとでね、と言って楽屋に帰した。

伊野ちゃんが帰ったあと、つい唇に触れてしまって。

いつでも伊野ちゃんとのキスは甘い。

チョコレートなんて比じゃないくらい。

伊野ちゃんはそんなイベント忘れちゃうくらいがんばってるから、約束なんてしてなかったけど。

この後伊野ちゃんと過ごす時間が楽しみで。

バレンタインに最高の贈り物を貰った気がした。

END.