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「気持ち悪い……」
思わず漏らした俺の言葉を否定するヤツなんかいるわけなくて。
俺が読んだものを皆にも回す。
「これ……ストーカーってやつじゃん……」
「いのちゃん……こんな目にあってたなんて……」
ゆうてぃーと知念の言葉にハッとする。
先週、俺は同じ物を見てる。
つまり、先週の時点で既に被害に遭ってたってこと。
様子がおかしいと感じていたのに、気付いてあげられなかったってこと……。
「なぁこれ……『今日は目が合うかなぁ』って書いてるよ……」
同様に目を通した薮ちゃんが、呟いた言葉。
軽く目についたとこを読んだだけの俺とは違って、全部読んだらしい。
どういうことだろう?
同じ疑問を大ちゃんも抱いたようで。
「え、何、どゆこと?
何か関係あるの!?」
「これが伊野尾のカバンにあったってことは、収録中、もしくはその合間の休憩中に入れられたことになる。
たぶん休憩中だな。
俺たちほら、いちいち楽屋戻らずに横んとこに座ってるじゃん。
その事はスタッフさんは皆知ってることだし、この手紙自体、今日収録があることを知っている人物が用意したことになるよね。
『今日は目が合うかなぁ』ってことも、今日、局内もしくはスタジオ内で可能性があるとすれば」
「……あっ……!」
薮ちゃんの言葉で、気付いた。
つまりそれは、たまたま用意されたものではなく、今日この収録中に入れるために用意されたもの。
ということは、細かい収録スケジュールを把握出来て、伊野尾ちゃんを見つめていても違和感のない人物。
「この番組のスタッフの誰かが……犯人……」
「ねぇ、てことは今この局内にいるんだよね」
圭人の言葉に全員がハッとした。
今、この場に伊野尾ちゃんがいない。
黙っていなくなるはずがないのに、いない。
「マズイよ!!早く伊野ちゃん探さないと!!」
大ちゃんが勢いよく立ち上がった。
俺も居ても立ってもいられなくて、ドアを飛び出そうとする。
「落ち着け大ちゃん!山田!俺先にマネージャーに連絡入れる!
手分けして探すぞ!」
「1人は危なすぎる!2人1組で、薮と俺、大ちゃんと高木、山田知念と、裕翔圭人、見つけたら必ず連絡して!!」
「「「了解!!」」」
止められて、一瞬冷静になる。
確かに1人じゃ危ない。
犯人が武器を持ってたりしたら。
こういう時しっかりしてる薮ちゃんと光くんの指示に従って、俺達は飛び出した。
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りりた(プロフ) - ☆しんちあけい☆さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです(о´∀`о)もう一度だなんてすごく光栄です!完結しましたが番外編を短いですが書こうかなと考えてますので、また覗いてやってください! (2017年3月2日 21時) (レス) id: 617a50f5a2 (このIDを非表示/違反報告)
☆しんちあけい☆(プロフ) - …一気に全部読みました。すごく面白かったです!自担が危ない目に遭っちゃう系大好物なんで笑…ちょっと、もっかい読み直してきます笑 (2017年3月2日 21時) (レス) id: e93827b7b3 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - JUMP大好きな白米と猫さん» コメントありがとうございます!山ちゃんは傷ついた伊野尾ちゃんにはとことん優しくを目指してます(笑)亀更新ですがこれからも楽しんで頂けたら幸いです(*^^*) (2017年1月9日 5時) (レス) id: e887fbde8e (このIDを非表示/違反報告)
JUMP大好きな白米と猫(プロフ) - 山ちゃんマジ優しい!!感動…!(´;ω;`)伊野ちゃんを助けてあげて! 続き待ってます(*'▽') (2017年1月9日 0時) (レス) id: f122806c5b (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - ほのさん» コメントありがとうございます!はい、頑張ります(*^^*) (2017年1月3日 13時) (レス) id: e887fbde8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りりた | 作成日時:2016年12月6日 22時