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今日の収録は２本行われる。
レギュラー番組自体は放送時間が30分弱だから、１本の収録にかかる時間は１時間ほど。
午前中は、ジャージに着替えてみんなで体を動かして視聴者の一大事を解決する。
その後昼休憩を挟んで午後からスタジオでVTRを見ながら２本収録する、という流れだ。
ジャージでの一大事解決は持ち回り制みたいなもので、毎回誰かがメインでこなしていく。
１回が短かったりするから、これは何本か撮り溜めておくんだけど、今日はおれがやるものは入ってなくて内心ホッとした。
隅の方で笑いながら、時々ちょっと発言するだけに留めれば、何事もなく収録は進んでくれて。
「はい、以上です！」
「一旦休憩入りまーす！」
「「「はーい」」」
ディレクターの声が掛かり、全員それぞれの楽屋に戻る。
そこには、お昼ご飯用のお弁当が用意されていた。
「あー、腹減ったぁ！」
「ほい、薮」
「おう、さんきゅ」
「高木、伊野ちゃん」
「ありがとう」
「あ、ありがと……」
重ねられたお弁当を、光が配ってくれた。
受け取って、ジッとお弁当を見つめる。
……食べたくない。
仕事場のご飯は食べたくない……。
怖い。
みんなちゃんと食べてる、大丈夫に決まってる。
だけど……怖い。
折角光が渡してくれたけど、おれはそれを脇に置いて、自分が持ってきたお水を飲むに留めた。
それを見て、大ちゃんが不思議に思ったのか声を掛けてくれる。
「……？
ちゃん、弁当食わないの？」
「うん、持って帰って食べる」
「伊野尾くんやっぱ具合悪いんじゃない？」
「あー……そう、かも。
ちょっとだけ、気持ち悪くなってきちゃって。
収録中に吐いたら困るから、食べるの止めとくね」
たかきに返した言葉は嘘じゃなかった。
なんだか、吐気がしてきていた。
本格的にヤバいかも、ガチで風邪かもなぁ。
大丈夫か？と薮が聞いてきて、おれは、少しだけ眠らせて、とソファで横にさせて貰った。
光がブランケット代わりに上着を掛けてくれて、すごくありがたかった。
目を閉じても、眠たくはならない。
余計なことばかり考えて、眠ることに集中出来ない。
瞼に浮かんでいるのは、今ここにいない彼のことだった。
……やまだ。
さっきの収録中、１度も会話をしていない。
それどころか、ほとんど目も合わせていない。
おれが、出ていった日からずっと。
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りりた(プロフ) - shootingstarhapさん» ずっと応援していただきありがとうございました。コメントがとても励みになっておりました。長いこと更新を停めてしまうこともあったにもかかわらず、本当に嬉しかったです。少しでも、楽しんで頂けたなら幸いです。本当にありがとうございました！ (2020年6月16日 18時) (
レス) id: bd2ed28c98 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 更新心待ちにしていました…！嬉しいです！今回もボロボロに泣いてしまいました…伊野尾さん、食べれて良かったです…。本当に良かったです。素敵なお話しありがとうございます！ (2020年6月16日 18時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - 更新楽しみに待っていました！皆の所に元気に戻ってきてくれて本当嬉しいです！りりたさんのお話しまた楽しみに待っています！ (2019年11月11日 16時) (レス) id: 29c1b2b83b (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - やっと思いが通じ合って嬉しいです。大好きな作品です。切なくてもどかしくてどうなるのかと思ってましたけど嬉しい展開でまた好きになりました。いつもありがとうございます。 (2019年6月30日 23時) (レス) id: 1d86e2ca18 (このIDを非表示/違反報告)
shootingstarhap(プロフ) - りりたさんの更新待ってました！お忙しい中ありがとうございます！(^-^)本当良かったって最新のお話し見て物語に入り込みすぎてて泣いてしまいました…。りりたさんのお話しは本当素敵でよく泣いてしまいます。またお話し楽しみに待っています(^-^) (2019年6月30日 16時) (レス) id: 841a63da71 (このIDを非表示/違反報告)
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