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「……小山内さんって、騙されやすいタイプですよね」
「どういう意味だ」
「そのまんまです。
優し過ぎると裏切られることもありますから気をつけた方がいいですよ」
「お前が新一にそうしたようにか」
店へと向かう車内で、小山内さんにそんなありがた迷惑であろう忠告を送る。
だが俺の言い方に苛ついたのだろうか。
そんな反撃を食らい、俺は黙り込んだ。
そうだね。
俺は新一くんを裏切った。
彼はいつも優しかった。
一緒に暮らしている時、馬場さんが酔っ払って帰ってくれば介抱するのはいつも新一くんだった。
帰りが遅い砂央里ちゃんを心配して、ずっと部屋でそわそわして、夜道は危ないよ、迎えに行こうか？ってさ、自分は外出れないじゃん追われてんだからって心の中で何度ツッコミ入れたっけ。
俺のことも。
瑛治くん、仕事疲れてない？大丈夫？ってずーっと言ってたなぁ。
たまに夜中２人だけの時があって、ココア作ってあげたらすごい喜んじゃってさ。
瑛治くんにばかりやってもらうのは悪いから今度は俺がやる、って言って作ってくれたココア、分量間違えちゃってかなり濃かったけど……美味しかったっけ。
時々開催されたなぁ、真夜中のココア会。
……その彼を、裏切ったのは、俺。
新一くん、俺のこと信じてくれてたね。
俺のこと家族みたいだとか言ってさ。
本当は全部俺の仕業だって気付かずに裏切られて。
自分の人生破滅させた俺のことなんか、殺したい程憎いはずなのに。
それでも彼は……。
「……日下、着いたぞ」
「……あ、はい」
いつの間にか車は店の前に停まっていた。
……懐かしい、自分の店。
鍵を差し込んで、ゆっくりと回す。
カチャリという音がしたのを確認して、鍵を抜いて、その扉をゆっくりと開いた。
「ッ……本当に……変わってないんですね……」
「……あぁ」
中は、ほとんどそのままの姿だった。
埃も全然被っていないし、ストックしていたお酒も……。
「……あれ」
「どうした」
「あそこにあったお酒……少し減ってますね」
「あぁ……お前から電話を受けたあの日、勝手に貰っていた」
「……そうだったんですね」
あの日、お店開けっ放しだったっけ。
それとも、新一くんに預けてた鍵……事前に借りていたのかな。
まぁ……もう、どうでもいいことか。
続く (更新停止中)
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りりた(プロフ) - 冬さん» ありがとうございます、なんとか時間を作って更新したいと思います、今しばらくお待ち下さい。 (2018年11月29日 18時) (
レス) id: 068b0a2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
冬 - とても面白いです！！！続きが気になります！！更新頑張って下さい！！！ (2018年11月29日 1時) (レス) id: 6f8cf75a15 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - 白米プリンスさん» コメントありがとうございます、気付くの遅れてすみません…！ありがとうございます！そし誰見返す度に日下ロスに陥り、とうとう妄想を始めてしまいました(笑)ちょっとずつ頑張りますので、宜しくお願いしますm(_ _)m (2017年9月21日 9時) (レス) id: 068b0a2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
白米プリンス(プロフ) - まさか「そし誰」の続きがりりた様の作品で読めるなんて…！ただいま絶賛感動中でございます。そしてバーテンダーの伊野尾様を思い出して悶える始末です(ただの変態)これからは更新の通知が来る度飛んで来ようと思います笑 (2017年9月12日 17時) (レス) id: bc3c2630ce (このIDを非表示/違反報告)
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