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「じゃ、邪魔って、ま、まさか2人って、つ、つき、つきっ、」
「あってないよ、バカなの?」
「バカっていうなぁーーー!!!」
「大ちゃんマジうるさい!」
「だ、だって山田も見たでしょ!?」
僕の“バカ”発言に、大貴がまた声を荒らげて否定した。
それに対して、涼介がうるさいと言って。
大貴と涼介、2人のやり取りはいつも通りに戻った。
やっとか、と一先ず安心する。
まぁ、その安心は一瞬で終わったけど。
「……つか、知念と伊野尾ちゃんが何してたって俺には関係ないし」
「ッ、」
冷え切った声だった。
僕にはそれが、嫉妬だってこと、それにさっきのいのちゃんの言葉でまだ冷静になり切れてないことが分かっていたから、仕方ないなと思ったけど。
いのちゃんは違う。
少しだけ、表情が曇ったような気がした。
「お、おい山田……」
「大ちゃん。
無理はしないから、身体動かすの付き合って。
ナマったら仕事になんねぇ」
「あ、おい……」
そう言うと、涼介は部屋から出ていった。
大貴が、仲直りの報告に来たんだけど、ごめん、と言ってから涼介の後を追いかけていく。
2人が向かったのは多分、トレーニングルームだろう。
任務まで時間はあるし、大貴にとってはウォーミングアップに、涼介にはムシャクシャの解消になる、ってわけね。
本当に涼介、ガキなんだから。
「……いのちゃん、」
「……さて、時間までお昼寝しよっかな」
いのちゃんはいつもの表情に戻ってた。
ひとつ伸びをして、ノートPCを閉じると席を立って。
こちらを見て、笑いながら言う。
「知念も一緒に寝る?」
「……魅力的だけど、僕は研究中の薬品完成させたいから」
「そっか、ほどほどにして休むんだよ〜」
ひらひらと手を振って、いのちゃんはミーティングルームを出ていった。
その姿を見送って、ため息をひとつつく。
やれやれ。
ややこしい人達だなぁ、もう。
しばらく、見守ってあげるしかないよね。
誰もいなくなったミーティングルームの電気を消し、僕も部屋へと戻った。
その、夜。
もうすぐ日付が変わるという頃。
「……それじゃ、行くか」
僕らの仕事が、はじまる。
To Be Continued...
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りりた(プロフ) - サファイアさん» 初めまして、コメントありがとうございます(*^^*)精いっぱいがんばります!これからもぜひぜひ覗いてやってください! (2017年8月7日 9時) (レス) id: 068b0a2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
サファイア(プロフ) - すごく面白いです!!コマンダーが大好きなので嬉しいです!続き楽しみに待ってます!!更新頑張ってください! (2017年8月7日 1時) (レス) id: 4e761e8dd9 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - りった。さん» りった。様初めまして、コメントありがとうございます!本当に嬉しいです(*^^*)ずっと書きたくて半年ぐらい経ってしまったのですが、やっとお話が出来始めたのでUPしました(笑)亀更新かと思いますが頑張りますので、宜しくお願い致します! (2017年7月27日 8時) (レス) id: 068b0a2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
りった。(プロフ) - りりた様、初めまして。りった。と申します。初コメ失礼致します。最近はせんせーしょんずの作品が減っていて残念でしたが、りりた様が更新して下さったおかげで、私の楽しみが1つ増えました!今後も応援させていただきます。初コメ失礼致しました。 (2017年7月25日 21時) (レス) id: 134476545d (このIDを非表示/違反報告)
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