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「……あ……えと、伊野尾ちゃんもありがとう……」
「ほぇ？あ、おれはなんもしてないよ？」
「……薮ちゃんに言ってくれたって」
「ふふ、薮は説教って言ってたけど、おれあんまし怒るの得意じゃないから、普通に自分の意見ちらっと言ってみただけだけどね？」
ふわふわとそう答えるいのちゃん。
それがすごいことなんだけどねぇ。
いのちゃんって、自覚があるのか無いのか、本心を掴ませてくれないんだ。
だけど、発する言葉のひとつひとつに、ちゃんと芯がある。
涼介は、最初気まずさからか、いのちゃんを見れずにいて。
でも、いのちゃんの言葉を聞いて、しっかり目線を合わせた。
「この間から、伊野尾ちゃん、俺のことずっと庇ってくれてるね。
それって、どうして？」
「ほぇ？」
「伊野尾ちゃんが優しいのは分かってる。
……それは、メンバーみんなに対してかな。
それとも、俺に特別優しくしてくれてる……？」
「……え……」
「ねぇ、伊野尾ちゃん、俺さ、」
「……おれは、そんなつもり、なかったよ」
いのちゃんの表情が強張った。
動揺しているような、そんな表情。
明らかな戸惑い。
涼介は、そんないのちゃんに言葉を続けようとした。
もしかしたら、告白はしないまでも、それに近いことを話そうとしたのかもしれない。
その言葉を、いのちゃんは絞り出すような声で遮る。
「えっ、」
「何だろうね、見てて危なっかしいのかな、やまだって。
……弟みたいな、感じ？」
「ッ、」
「やまだだってそうでしょ？
おれのことお兄ちゃんみたいに思って、甘えてくれてるのかなとか考えてたけど、違った？」
「ッ、俺は、」
「もしかして鬱陶しかったかな。
お節介ってやつ？
ごめんごめん、気をつけるね？」
「…………」
「ほら、大ちゃんのとこ行っておいで？
……んー、これもお節介かな。
ふふ、難しいねぇ」
徐々に、畳み掛けるように話すいのちゃん。
その口調もいつも通りに戻っていく。
反論する余地もなく告げられ、最終的にいのちゃんの視線は涼介ではなく目の前のノートPCへと戻ってしまった。
カタカタとタイピングの音が響く中、涼介の、分かった、ごめん、大ちゃんトコ行ってくる、という力無い声が聞こえて。
涼介はそのまま、ミーティングルームから出て行った。
僕にも、涼介にも理解出来たのは、拒絶。
いのちゃん、涼介を突き放した。
踏み込まれたくない、とでも言うように。
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りりた(プロフ) - サファイアさん» 初めまして、コメントありがとうございます(*^^*)精いっぱいがんばります！これからもぜひぜひ覗いてやってください！ (2017年8月7日 9時) (
レス) id: 068b0a2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
サファイア(プロフ) - すごく面白いです！！コマンダーが大好きなので嬉しいです！続き楽しみに待ってます！！更新頑張ってください！ (2017年8月7日 1時) (レス) id: 4e761e8dd9 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - りった。さん» りった。様初めまして、コメントありがとうございます！本当に嬉しいです(*^^*)ずっと書きたくて半年ぐらい経ってしまったのですが、やっとお話が出来始めたのでUPしました(笑)亀更新かと思いますが頑張りますので、宜しくお願い致します！ (2017年7月27日 8時) (レス) id: 068b0a2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
りった。(プロフ) - りりた様、初めまして。りった。と申します。初コメ失礼致します。最近はせんせーしょんずの作品が減っていて残念でしたが、りりた様が更新して下さったおかげで、私の楽しみが１つ増えました！今後も応援させていただきます。初コメ失礼致しました。 (2017年7月25日 21時) (レス) id: 134476545d (このIDを非表示/違反報告)
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