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《コマンダーは普段はすごいイケメンで頭の回転早いのに、時々ほーんとおバカさんだよねぇ》
「……えっ……?」


ヘッドセットから、聞こえるはずのない声が聞こえた。


「なんで伊野……ギーク……?
どうして、秘密にしてたのに、」
《お前がコソコソしてんの、すぐ分かったもん。
メインPCのログもね。
おれが気付かないわけないでしょ?
相手の方のハッキングした痕跡は綺麗に消してたけど、メインPC自体の方、消し忘れてたよ》


それは伊野尾ちゃんだった。
コソコソしてた、って。
そんなの、分かるわけない。
俺は完璧に隠してたはずなのに。


《気付いたのはおれだけだよ。
他のみんなは気付いてない。
PCの痕跡も、完全に消しといたから。
で、今の状況と、傷の程度は?》


冷静に、今の状況、状態を確認してくるその声に、俺は驚いてばかりで。
聞かれたことに戸惑いながら答えれば、なるほどね、という声。


《ビル内の監視カメラの映像、今ゲットしたよ。
残ってる敵は全部でー……5人。
今のコマンダーでも余裕でしょ。
右だけでイケるイケる》
「そんなテキトーな……」
《大丈夫だよおれがいるんだから》


伊野尾ちゃんの言葉に息をのんだ。
突然の展開についていけてなかったけど。
独りじゃない、ということだけが分かった。


《ほら、おれが誘導するから。
急げ、コマンダー!》
「ッ、了解!」


コマンダー、と呼ぶ、その声。


いつものふわふわした伊野尾ちゃんじゃなかった。


とても、強くて、凛としていて。


胸が高鳴るのが分かった。
なんだろう、これ。
高揚感のような、少し違うような。


諦めかけてたことなんか忘れた。
生きて、帰る。


伊野尾ちゃんの声に導かれて、俺はビル内の全ての敵を制圧、脱出に成功した。

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りりた(プロフ) - サファイアさん» 初めまして、コメントありがとうございます(*^^*)精いっぱいがんばります!これからもぜひぜひ覗いてやってください! (2017年8月7日 9時) (レス) id: 068b0a2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
サファイア(プロフ) - すごく面白いです!!コマンダーが大好きなので嬉しいです!続き楽しみに待ってます!!更新頑張ってください! (2017年8月7日 1時) (レス) id: 4e761e8dd9 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - りった。さん» りった。様初めまして、コメントありがとうございます!本当に嬉しいです(*^^*)ずっと書きたくて半年ぐらい経ってしまったのですが、やっとお話が出来始めたのでUPしました(笑)亀更新かと思いますが頑張りますので、宜しくお願い致します! (2017年7月27日 8時) (レス) id: 068b0a2ee5 (このIDを非表示/違反報告)
りった。(プロフ) - りりた様、初めまして。りった。と申します。初コメ失礼致します。最近はせんせーしょんずの作品が減っていて残念でしたが、りりた様が更新して下さったおかげで、私の楽しみが1つ増えました!今後も応援させていただきます。初コメ失礼致しました。 (2017年7月25日 21時) (レス) id: 134476545d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りりた | 作者ホームページ:___  
作成日時:2017年3月31日 3時

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