あつあつのフォンダン・ショコラをあなたと 1

39　秘密 ページ39

ＹＧ「じゃ、そろそろ行こっか(笑)？」


A「ど、どこへ(笑)？」


ＹＧ「まだ、この家(うち)の説明して貰ってないでしょ？」


A「うん。」


ＹＧ「見た感じみんな忙しそうで、今、暇なのは僕だけみたいだし…。

ゆうさん、僕がAさんにここの家の説明しよっか？」


ゆう「ユギョムくんが？」


ＹＧ「そ(笑)。」


ＪＮ「ま、いいんじゃない？

今ちょっと手が離せないし。」


ゆう「そうね、じゃお願いしよっかな？」


ＹＧ「ほらね(笑)。

ってことでハイ！」




笑顔で差し出される、

ユギョムくんの白い右手。



この、

当たり前感は、一体なんですか(笑)？




好きとか嫌いとか、

そんな感情なくったって、


こんな風に、

いきなりハイって手を差し出されたら、誰だって意識する。




ＹＧ「ほら、早く(笑)。

さ、行くよ、最初は僕達の方(・・・・)からね。」




返事なんてしてないのに、

勝手に私の手をギュッと握って、


テクテク歩き出すユギョムくん。





A「あ、あの？」


ＹＧ「チャッと終わらせないとね。

明日からカフェで働くんでしょ？」


A「そうだよ。」


ＹＧ「ここの朝が超早いの知らないでしょ？

ゆうさんはいつも5時半にここを出るんだ。」


A「えっ、そんなに早く？」


A「そうだよ。

店のある日は二人とも、朝早くから夜遅くまでずっと働き詰めなんだ。」





なるほど。


ゆうさんの言った通り、

ここはホントにブラックかも(笑)。




ＹＧ「これが向こうに繋がる通用口ね。」


A「向こうに、つながる？」


ＹＧ「そっか、その説明もまだなんだ(笑)。

ここ、２つの家が中でつながってんの。」


A「なんの為に？」


ＹＧ「どれだけセキュリティバッチリなマンションでも、行き過ぎたペンが侵入してくる可能性はゼロじゃない。

万が一、一緒に暮らしている事がバレたらどうなるか分かる？

僕達の今の地位も暮らしも、全部吹き飛んじゃうんだよ？」


A「そっか。」


ＹＧ「だから、ただのお隣さんで通した方が都合がいいの。

じゃまずリビングね。

おーおー、今日もやってる(笑)。」




何をやってるのかと思いきや。



なんと、

マークさんとヨンジェさんはオンラインゲームの真っ最中。




A「なにこの大きいモニター？

まるで要塞みたいじゃん(笑)。」

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