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「これ以上は近付かんから怖がらんといて」
突然目の前に現れたフードを被った男性。何の素性もしれない男の来訪に警戒し、身構える貴方を見て「まぁ、その反応が普通よな」と、彼は困った様に笑う。これ以上貴方を怖がらせてしまわないよう、自ら距離をとって。パーカーのポケットから一枚の写真を取り出せば、それを貴方に寄越して見せます。その写真は、以前お出かけした際に撮った彼女と貴方のツーショットで。二人だけしか持っていない筈の大切な写真を、何故彼が持っているのか。訳が分からず困惑する貴方に彼は「写真の彼女は本当は男性で、目の前の自分の事だと。だから自分がこの写真を持っているんだ」と、短く淡々とした口調で説明します。
「な、信じてくれへんか…？」
そんな訳ない、あり得ない。咄嗟に嘘だと否定しようと口を開けば、悲しそうに眉を下げた彼に「信じて」と訴えかけられて。そんな辛そうな表情を向けられては、嘘を吐いているだなんて思えなくなってしまう。
「ほんま…？っはぁ〜……よかった…。めっちゃ緊張した…」
『分かった、信じるよ』と貴方が頷けば彼はやっと安心した顔になり、深く息をつきます。
「あ〜……近付かんって言うたけど、今めっちゃAの事抱きしめたい」
流石にあかんよな…と、しゅんとしたように呟く彼。その様子が、ずっと構われず、寂しくて拗ねていた時の彼女の姿と重なり。つい条件反射で『いいよ』と承諾してしまう貴方。まさかオーケーが出るとは思ってなかったのか、彼は一瞬キョトンとして。それから直ぐこちらに腕を伸ばし、遠慮なく真正面からぎゅっと貴方を抱きしめてきます。
「なんか顔赤くない？もしかして、俺のこと意識しとるん？」
彼の匂いと体温と、胸から伝わる心臓の鼓動が心地よい。それでも、男性の姿で抱きしめられるの初めてだから、慣れない感覚に思わずドキドキしてしまう。腕の中で黙りっぱなしの貴方を不思議に思った彼は「ん？」と、不意に顔を覗きこんできて。耳元で男性特有の低い声で、悪戯っぽく囁いてくる。図星を突かれ、照れ隠しでプイッと顔を逸せば、彼は「……マジか」と呟き。肯定したのと同然の反応をする貴方を見て、くくっと喉を震わせて笑い出します。
「Aが可愛すぎてどうすればええか分かんなくなってきた。」
どないしよ、なんて困った様に言いながらも、その声色はとても嬉しそうで。笑うのをやめずに彼はそのまぎゅーーっと抱きしめる力を強くしていきます。
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卵蒸しパン(プロフ) - 鴎さん» コメントありがとうございます…！最高だなんてそんな…✨🫶この作品を書くの楽しいんでこれからも更新頑張りますね！！ (5月5日 21時) (
レス) id: 0d123fefb6 (このIDを非表示/違反報告)
鴎(プロフ) - 1ヶ月だろうと1年だろうと、こんなに最高な作品読めるなら主様からの供給待ちます！！主様のペースで頑張ってください！ (4月9日 0時) (レス) @page18 id: 103ae29e22 (このIDを非表示/違反報告)
卵蒸しパン(プロフ) - ぬぬかさん» コメントありがとうございます…！一ヵ月以上放置してましたけど今後も頑張りますね！！楽しみにしていただだいている方がいるだけでモチベが上がります✨✨ (4月8日 3時) (レス) id: 0d123fefb6 (このIDを非表示/違反報告)
ぬぬか - これからも頑張ってください！次のお話が楽しみです！ (3月9日 20時) (レス) id: 6a6324a65b (このIDを非表示/違反報告)
卵蒸しパン(プロフ) - 名無し37055号さん» コメントありがとうございます…！うわぁ嬉しすぎるお言葉…！💞応援ありがとうございます！ (3月2日 12時) (レス) id: 0d123fefb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卵蒸しパン | 作成日時：2024年1月21日 15時
