優しい人皆が皆、耐えられると思わないでください【ハイキュー】【青葉城西高校】

優しい人14 ページ15

あれを聞いてから、私は全く選手の人達に近づけなくなった。

それにまたお昼の時、片付けも準備も私一人だった。今日もお昼食べられなかったな。

片付けが終わっても、すれ違いになるのは嫌だから待っちゃうんだよね。それで、結局時間も時間で準備しちゃおうって。




さっき近付けなくなったって言ったけど、それよりは選手に近づくのが怖いって言う方が合ってる。

今近づいたら何か言われるんじゃないかって、

花穏ちゃんにそれを利用されるんじゃないかって。


本当は全てを放って何もしたくない。でも、私が何もしなくなったら頑張っている選手達が困るから。

私がやった事になってなくてもやらないと。それに花穏ちゃん1人で、なんて絶対大変だ。


耐えろ、耐えろA。皆の為、皆の為だから。

辛かったら青城の皆が話を聞いてくれる。だから、だから大丈夫。


そう自分に言い聞かせながら私は深呼吸をする。

よし、落ち着いた。今日もあと少しで終わるし、頑張ろう。






そんな感じでずっと自分を励まして、一日を終えた。

今は、布団の中。


夕食の準備を手伝って、夕食は青城の人達と食べて。

何だか皆暗い雰囲気だった。私のせいかな。私が青城のイメージを悪くさせちゃってるのかも。


どうしよう。きっと私の言葉なんて聞いてくれない。愛想もそこまで良くないし、全然話さないし。

花穏ちゃんの方が信頼度が高いに決まってる。




今日は、何だか眠れないな。いろんな事を考えちゃって逆に頭が冴えちゃったよ。


少し、外の空気でも吸ってこようかな。





そうして私は校舎の中から出た。


『……私は、どうすればいいんだろう』


ぼーっと近くにあったベンチに座って呟いた言葉。

色々自分に言い聞かせてはいたけど、きっとこれが本音だ。




勘違いされてしまうのなら、あの時青城に戻るって言えば良かったのかな。

それとも、誰も悲しまないようにずっとこの状況を耐えればいいのかな。


もう、わかんない。

優しい人15→←優しい人13

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す