第三十七の花「藤と鍛錬」 ページ38
炭治郎「取り敢えず、こちらも名乗っておこうか」
そこから全員が名前を言った。あからさまに嫌そうな奴もいるが、ここには腹の底で怒っているタイプが多いようだ。
今日はこれから鍛錬をするらしい。御手並み拝見、といきたかったんだが早速勝負を申し込まれた。
竈門炭治郎と言う奴に。此奴は1番Aといた時間が長そうだ。話し方がそうだった。
『相手を追い込めたら勝ち、ねェ』
木刀を相手の急所に持っていけばいいって事かァ。此奴の実力もわかるし、やるしかねェか。
煉獄「はじめ！」
その合図とともに2つの地面を蹴る音が鳴る。
ｶｧﾝ!
木刀が激しくぶつかり合う。それがさらに場の緊張感を増していく。
炭治郎「何故藤の花に入ると言った！本当に理由はあれだけか！？」
『てめぇに答える義理はねェ』
木刀がぶつかり合う度に似たような会話を何度も交わす。
中々勝負は決まらず、かなりの長期戦となった。
ｽｯ
『俺の勝ち、だなァ』
炭治郎「クッ……」
やっとボロが出たか。相当鍛えてるみてェだな。A自体もかなり強かった。そいつの仲間だとしたら実力があるのは頷ける。
玄弥だったら負けてたかもしれねぇなァ。
玄弥「兄ちゃん、お疲れ様」
『アァ。ここは意外とバケモノ揃いかもしれねぇなァ』
玄弥「兄ちゃんとあんなに長く戦ってた人初めて見た。俺ももっと鍛えないと」
まぁ、勝った所で信用される訳じゃねェけどな。
それから暫くは鍛錬を続けた。
A「皆、お疲れ様ー。お昼ご飯出来てるよ」
Aが入って来た瞬間雰囲気変わりやがった。本当何者なんだ此奴はァ
俺と玄弥以外はAの言葉を聞いてゾロゾロと出て行った。
A「実弥と玄弥の分もあるからおいで。それに、どう？皆は」
『相当鍛えてんだなァ』
玄弥「俺、勝てるかわからねぇよ」
A「にひひ、当たり前でしょ！そう簡単にウチの皆はやられないよ！
でも、これからは2人も��ウチ��に入ってるからね」
そう言ってAは微笑んだ。何で此奴の事はすぐに信用しちまったんだろうな
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作者名：ろあ | 作成日時：2020年3月10日 6時
