藤の花【鬼滅の刃】【極道パロ】 (ページ33)

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第三十二の花「藤と前世」ページ33

カナヲ達と出会った次の日。私は産屋敷邸に来ていた。それは、カナヲの名前を考えようとした時に思い出した前世の記憶について産屋敷様は知っているのかどうかを確認するためだ。

流石に何回も来ているので迷わなかったけど、何回来てもこの広さは慣れないよ。毎回来てはビビってるからね私。

前世の記憶を思い出したといっても全部じゃない。今世で出会った人達の分だけ。それ以外の人はモヤがかかってる。多分出会ったら思い出すんだろうけど……

産屋敷「待たせてすまなかったね」

『いいえ！そんなに待ってないので』

産屋敷「それで話とはなんだい？」

『産屋敷様は、前世を信じますか？』

産屋敷「前世、か。そうだね、信じているよ」

これは、どっちなんだろう。産屋敷様は唯一私が意図を読めない方だ。

前世の記憶を持っているから信じているのか、元からそういう考えなのか。ちゃんと聞かないとわからない。

『それはどちらですか？そういう事を経験しているのか、元からそういうお考えなのか』

産屋敷「前者、かな」

『！！』

産屋敷様は私と同じ？でも、いつから記憶が戻って……

産屋敷「Aも前世の記憶を持っているのかい？」

『……そうです。しかし、私の場合は今世で出会った人に関してのみです。他はモヤがかかっていて上手く思い出せないんです』

産屋敷「いつからなんだい？」

『昨日、カナヲの名前を考えようとした時に。産屋敷様は一体いつから』

産屋敷「物心ついた時にはもう思い出していたね。今も身体は弱いけど、長く生きられない訳ではないから嬉しいよ」

『あの、ふつつかな事をお聞きしますが

今世に＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿』

産屋敷「うん。Aが前世の記憶をもし思い出したら相談しようと思っていたよ」

＂今世に鬼はいるんですか？＂