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1分たっても鳴り止まず
2回目のコールが始まった。
画面に映された"お兄ちゃん"が
胸をずっと締め付けるような感覚だった。
『伊野尾…何してるの、』
突然聞こえたAの声。
振り向けずに立ち止まっていると、自然と視界に入って
俺の焦点を奪った。
すぐさま耳に当てる。
『…はい…
…ごめん寝てた
…うん
…うん
…7日?
…分かった
…また寝るからきるね
…大丈夫だよ
…はーい
……ばいばい。』
電話をきったあと俺に振り向いた。
深刻そうな顔は見えなくて
どこか心が軽くなった様な表情だった。
『ごめん、嘘ついて。』
慧「いいけど…お兄さんいるのになんで…」
『それにも理由があるんだ。
ね、伊野尾。今日、会社休める?』
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蒲鉾 2.。(プロフ) - 愛涼-Airi-さん» コメントありがとうございます!そんな作品になって嬉しいです! (2018年7月9日 11時) (レス) id: f36f7c9b79 (このIDを非表示/違反報告)
愛涼-Airi-(プロフ) - 短編なのに内容は濃くて感動しました! (2018年7月9日 9時) (レス) id: 56c9582f62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒲鉾 2.。 | 作成日時:2018年7月1日 15時