7月7日のキミへ。 I.Kei (ページ4)

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月曜の朝。珍しく窓から光が見える。

慣れない日曜の出勤に
携帯のアラームをセットし忘れたのかと思って
急いで探すけど、目がぼやけてよく見えない。

『伊野尾、おはよ。』

ドアの方をよく見ると、俺のエプロンを付けた少女がいた。
セミロングの髪の毛が束ねられて、昨日と雰囲気が違う。

慧「おはよ、A。」

頭に手を置いてドアを抜けた。
スエットのまま、リビングに行くとご飯のいい匂いがする。

『伊野尾が和食とか嫌いなら、作り直すけど…』

慧「むしろ好きだよ、ありがとな。｣

朝ご飯まで作ってくれるなら
家に迎え入れたのもアリかな、なんて思ってしまう。

資料もきっちり揃えてあって
俺が脱ぎ散らかした服も畳んである。

『どぉ、おいしい？』

慧「どう思う？この顔みたら。」

俺の隣に座ったAに向かって、
満面の笑みを漏らすと
手が近付いて俺のほっぺたを掴んだ。

『幸せそうで何より！』

肩を揺らして笑うと
俺の服がやっぱり大きいようで、
肩からずるずる落ちている服の端を摘んで元に戻す。

帰り際に、体の小さい友達の服でも借りようかななんて考えながら肩を見つめる。

『あ、いいよ、服のこと。伊野尾の服が落ち着くから。』

俺の考えていたことがお見通しで
少し悔しくて下を見ると、Aの顔が近づいた。

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慧「行ってきます、。」

ﾊﾞﾀﾝ…

"あ、伊野尾が変態ってこと忘れてた。"

そう言って笑った時
肩から服がずれて落ちたのを真上から直視してしまったなんて

絶対言わないでおこうと決心した。