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「…Aちゃん?」



「は、早く行こう」





Aちゃんが弱い力で俺の手を強引に引いて廊下を歩く。そしてさっきの根も葉もないような噂話をしていた女もこちらをじーっと見ていた。





「おいお前」


「っえ、はい?」






きょとんとした顔の女に痺れを切らして
Aの手を振りほどいて女に向かって拳を振り上げた。





「半間くん!!」





目の前で拳は止めたものの本当に殴られると思ったのか女は冷や汗を垂らしながら腰を抜かしている。






「ここら仕切ってる東卍はどうか知らねーけど
俺は女も殴るからよォ、気ィ付けな」



震えて俺の話を聞くどころじゃないようだ。



「っ半間くん、はやくいくよっ…!」



「おー」







*






「本当に殴っちゃうかと、」


「Aちゃんが殴れって言うなら殴るけどね」


「言わないよそんなこと…」




はあ、とため息をつくAちゃんだった。






「Aちゃん、東卍の奴らと仲良いんだっけか?」


「あれ、言ったっけ?」


「あー、いや、俺のダチが言ってただけ」


「そっか。仲良いというかただの幼馴染だけどね」


「…場地圭介、知ってるか?」




場地の名前を出した途端、Aちゃんの動きが面白いほどピタリと止まった。




「うん、…圭介が何?」


「あいつ、俺のとこのチームに来たんだよ

芭流覇羅に」


「どういうこと?圭介は東卍の一番隊隊長で__」


「Aちゃん」


「…?」


「まだ場地の事好き?」






沈黙が流れる。Aちゃんは俺の目をじっと見つめながら、心の中で答えを出そうと必死に悶えている。





「知ってるの?…付き合ってたこと」


「俺、なんでも知ってっからさ」


「…まだ好きだって言ったらどうする?」


「んー?…さぁ、諦めさせるんじゃねーの?」


「話が見えないんだけど、どうして?」





すっかりいつもの穏やかな声ではなくなっていて、俺の事を睨むように喋るAちゃん。







「聞きてえ?」


「いいから早く答えて、…圭介の弱みでも握ってるの?」




「(場地の名前が出るとこんな必死になるのかよ)」




新しい一面を見れた反面、場地守ろうと必死になっているAちゃんを見て苛立ちを覚えた。


そして、俺に鋭い眼光を向けるAちゃんの頭を撫でて返事を返した。



「俺、Aちゃんのこと好きなんだよ」

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Kanrai(プロフ) - 更新楽しみにしています! (2021年11月4日 22時) (レス) @page10 id: 719db3de2f (このIDを非表示/違反報告)
ムムム(プロフ) - 夜月さん» コメントありがとうございます!がんばります、! (2021年9月20日 21時) (レス) id: 2288d32f62 (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 最推しの半間の小説だぁ~!!面白いですね!更新待ってます!! (2021年9月20日 21時) (レス) id: 95564a9c7a (このIDを非表示/違反報告)
ムムム(プロフ) - しゅが〜さん» わわ、ご指摘ありがとうございます、、!すぐに訂正します! (2021年9月20日 9時) (レス) id: 2288d32f62 (このIDを非表示/違反報告)
しゅが〜 - 場地さんの名前、場知になってますよ! 今まで見てきた半間の夢小説とは違う感じで面白かったです! (2021年9月20日 9時) (レス) id: 8796ade977 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ムムム | 作成日時:2021年9月20日 3時

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