ろくわ。 ページ7
・
相澤先生の説明によれば、ソフトボール、５０メートルをはじめとした基本的な体力テストのようなものを個性を使ってやるそうだ。
｢爆豪、中学の時のソフトボール投げ何ｍだった｣
｢67ｍ｣
爆豪君についての情報を一つ収集できた。淡い喜びを抱きながらも、桁外れな数値にビックリする。個性なくたって十分すごいじゃないか。
そして、制服姿ももちろんかっこよかったが、体操服も別でかっこいい。引き締まった筋肉が、制服姿よりしっかりと見える。
｢じゃあ個性を使ってやってみろ。円から出なきゃ何してもいい。早よ。思いっきりな。｣
「んじゃまぁ」
ボールを爆豪くんに投げてよこした相澤先生はそう促した。爆豪くんは軽く腕を解したと思うと、腕を大きく振りかぶった
「んじゃまぁ＿＿＿＿死ねぇ！！！」
球威に爆風を乗せてボールは放たれた
あっという間に小さくなるボール。そして死ね、という掛け声にクラス中一瞬静まり返る。
最も私は心の中で興奮しまくりだったのだが。
「ひぃぃ、スマホで写真に収めたいぃ」
「声に出てるわよ」
「えっ？！ああ、こりゃまた失礼しました...。」
「私は蛙吹梅雨よ、あなたすごい印象だったからよく覚えているわ。
お友達になりましょ？梅雨ちゃんと呼んで」
人間とカエルが交じり合ったような...。大きな目は不思議と愛らしさがあって、私は喜んで。と言ってほほ笑んだ。
｢まず自分の｢最大限｣を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段。｣
相澤先生の声ではっと我に返る。先生が差し出したディスプレイに表示された数値はなんと『705.2ｍ』
凄い。すごすぎる…！てか、カッコよさすぎる！なにアレ、神。才能の塊。無理。しんどい。カッコいい〜〜！
｢なんだこれ！！すげー面白そう！｣
｢705mってマジかよ｣
｢"個性"思いっきり使えるんだ！！さすがヒーロー科！！｣
興奮気味に自分の感情を言葉に表すクラスメイトと同様に、私も興奮していた。自分の個性を思いっきり使えるなんて、とても魅力的だからだ
｢……面白そう…か｣
低い声でポツリとつぶやいた相澤先生は威圧的なオーラを身に纏う。
雰囲気が一変。気だるそうな相澤先生の目からは恐怖さえ感じた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 57人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まま松(プロフ) - 七海さん» ご指摘ありがとうございます！！！ (2017年12月17日 11時) (
レス) id: f1b51d79cc (このIDを非表示/違反報告)
七海(プロフ) - 初めまして！とても面白いです。よんわ。の最後の方「初めて雨があった。」となっていますが、「目」ではないでしょうか？更新楽しみにしております！ (2017年12月16日 14時) (レス) id: 3fa1845ca1 (このIDを非表示/違反報告)
ｼｮﾎﾞﾝ(プロフ) - まま松さん» にわかのどこがいけないんですか！！皆最初はにわかからですよ！愛があれば乗り越えられない物なんて無い（（こちらこそ、いつも素敵な小説をありがとうです(*´∀｀*) (2017年12月2日 0時) (レス) id: cfb5abdebb (このIDを非表示/違反報告)
まま松(プロフ) - ＃赤色とまとさん» 失礼しました！ご指摘ありがとうございました！すっかり忘れていました…。 (2017年12月1日 6時) (レス) id: 82e129bae2 (このIDを非表示/違反報告)
まま松(プロフ) - ｼｮﾎﾞﾝさん» ごりっごりのにわかですが…(￣▽￣;)爆豪くん好きなので頑張りたいです！いつも作品見てくれてありがとう！ (2017年12月1日 6時) (レス) id: 82e129bae2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
