検索窓
今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:74,194 hit

※25. ページ28

「……」

沈黙…
んー。話題にすることがない……。

はぁ。


「……」


あ、この角を曲がれば家の近く。


「菅原さん、これで…」


失礼しますと言う前に菅原さんによって
私の腕を掴まれた。

その腕にぐっしょりと汗がつく。
これは、菅原さんの?

部活後だし?
汗はかいてるだろうけど、手の平に汗かく?


「…どうされましたか?」


「ねー、」

「はい」

「どうして苗字なの?」

「はい?」


あれ?この会話……少し前にもしなかった?
デジャブ?


「菅原さんって、俺ら、恋人同士…だよね?」


彼の目は、少し揺らいで潤んでいる、私の腕を握る手の力は強く。そして、汗で震えていて。

いかに、本人が緊張してるかとわかる。


(何を求められてるのだろうか)


彼は私より数十センチ背が高い。
顔も整っていて。頭も良くて。
運動神経もよく。副主将。副キャプテン。
副部長。


「お、俺は…不安なんだよ…その…」

(あぁ。なるほど)


内心ニヤリと微笑み。
ちょっと引っ掻き回したくなった。


「どうしてでしょうね?」

「え?」

「私が貴方を名前で呼ばないのか」

「…うわっ」


グイッと菅原さんを引っ張って、近くの公園に行く

この公演は夜になると街灯が少なく、人目に付きにくく、草木が多い公園だ。

なので、よく、恋人達が寄って話して、ハグしたりキスしたりと化してる。

公園のベンチに座り。

菅原さんの目をみる。


「……」

「ねぇ、菅原さん?」

「なに…」

「貴方と私が付き合って何ヶ月だと思いますか?」

「1ヶ月。もうすぐ2ヶ月。」

「そうですね。では、貴方と私はデートを何回しましたか?」

「…まだしてない」

「そうですね。貴方はこの前合宿に行ったり、練習試合したりしてましたね」

「…うん。」


そこで話を区切り。
私は、菅原さんの手が握ってる腕から離して、彼の手を退ける。


「恋人。と言いますが、私たち恋人らしいこと何ひとつもしてませんよ?……それに、」


まだあるのか。という目で私をみる。


「あなたは3年生の受験生。私は2年生の次期生徒会長です。……正直、私は恋人の基準が名を呼び会うのかと聞かれるとそうでは無いと思うのです」


これ以上は聞きたくないような目を向けられた。
でも、ここで止まったら、彼も。私も。
ずーとこんなに関係をズルズル続くと思う。


…本音を言えば…彼のこの顔が…いじめたくなって好きなんだけどね。


━━━━━━━━━━━━━━━
次数で次へ

※26 菅原side→←※24.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
155人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 菅原孝子
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ハル(プロフ) - 漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)さん» そんな嬉しいお言葉、ありがとうございます(*^^*) (2020年10月6日 21時) (レス) id: f46a058fbf (このIDを非表示/違反報告)
漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)(プロフ) - これからも頑張ってください! (2020年10月4日 22時) (レス) id: 7e6458e2b5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)さん» 教えて下さりありがとうございます(*^^*) (2020年10月2日 22時) (レス) id: f46a058fbf (このIDを非表示/違反報告)
漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)(プロフ) - 孝子じゃなくて孝支ですよースガさんの名前 (2020年10月2日 22時) (レス) id: 7e6458e2b5 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - つきさん» リクエストありがとうございます。今夜か明日にアップします! (2020年3月14日 18時) (レス) id: f46a058fbf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ハル | 作成日時:2020年2月7日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。