肆拾肆 ページ6
「､､､諸星、その人、知り合い?」
尾白と呼ばれた少年の声に、私と彼は我に返った
「あ、いや､､､」
『､､､
もう二度と会えないと思ってたから、ちょっと驚いただけだよ』
彼の友人であろうこの少年も、先程まで談笑していた相手がいきなり私を見つめて硬直したことに驚いたのだろう。
「そうなんだ。あ、俺は尾白猿夫。諸星とは同じ中学だったんだ」
『そう､､､。私は雨龍時雨、よろしく、尾白君』
「うん、よろしく、雨龍さん」
そういい、笑顔で尾白君と握手をする。身体に均等に付けられた筋肉を見て、日頃から鍛えているのが分かった
手を握ったまま尾白君の身体をジロジロと見つめる私に、えーと、と気まずそうな声がかかった
ああ、そうだ、此奴がいるんだった。
彼の声にビクリと肩が跳ねる
自分の顔が上手く笑顔を作れないのが嫌でも分かった
『あ、えーと、これからよろしく』
「あ、うん､､､よろしく」
無理やり貼り付けた笑顔で、しどろもどろになりながら言う
まるでコミュ障同士の会話のような言葉を交わし足早に自分の席へと向かった
自分の席につき、昴の方を見ると、苦虫を噛み潰したような顔をしていた
しばらく立ち尽くしていたが尾白君に声をかけられ、何事もなかったように笑った
これでいい、これでいいのだ
昴には、普通の人として生活して欲しい
そこに私が居れば、彼の障壁となってしまう
そう、無理矢理自分に言い聞かせる
私は、昴に対して無一郎や蜜璃ちゃんの様に接することができない。
いや、"してはいけない"のだ。
脳裏に刻みつけられた記憶
あの山で起こった悲劇
鬼になり、涙を流し、それでも最期まで笑顔だった顔
灰のように崩れ落ち、骨も肉も残らず消えた身体＿＿＿＿
そして、"己の刀が彼の首を撥ね飛ばす"瞬間
首から吹き出す血液、涙を流しながら微笑んだ彼の姿
全てが、今目の前で起こっているかのように鮮明だった
あの時の事を思い出す度に胸が締め付けられる
彼を"殺した"私にはあの頃の様に親友として、相棒としている資格はないのだ
でも、もし、叶うのなら
終わり
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雫 - 続き見たいです！更新待ってます！ (6月24日 21時) (
レス) @page6 id: 83d35673c4 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 新しい♪お話♪楽しみ♪だな~♪wwふざけてすいません面白いですね！これからも頑張ってください！ (2023年5月5日 8時) (レス) @page6 id: 83d35673c4 (このIDを非表示/違反報告)
cosmo - え？え？終わっちったよ？！終わっちったよ？！ええぇぇぇ？！Σ(ﾟ∀ﾟﾉ)ﾉｷｬｰ (2021年12月20日 14時) (レス) @page6 id: 7be9c28f97 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - ？？？？？更新まだですか？ (2020年6月22日 19時) (レス) id: 9f5e24e49c (このIDを非表示/違反報告)
菊理 - めっちゃ面白いです！これからも無理せず頑張ってください！応援してます!! (2020年5月15日 12時) (レス) id: c405051fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこまんま | 作成日時：2020年3月5日 12時
