ヒーロー嫌いの柱さん

弐拾仇 ページ36

あれから数日後、ついに合格通知がとどいた

ぶろろろろ、と外でバイクのふかした音が聞こえ表にでれば封筒を持った郵便屋が一人


「郵便です!!」


にぱっと明るい顔で笑う彼から、ありがとうと礼を言い封筒を受け取れば向こうも一礼しバイクで走り去って行った


自室まで封筒をヒラヒラと動かしながら歩く


勉強机に座り封筒を見て気づいた


合格通知票が入っているであろう封筒、それが限りなく薄いのだ


前世では、今ぐらいの歳には既に鬼殺隊に属していて、
ほぼ毎日生死を争う戦いをしてきたので学校に通うなどありえなかったのだが、

普通、合格していたら資料などが入っていてそれなりに分厚いのではないだろうか


、、、まさか、落ちたのだろうか


もう一度封筒と持ち、軽く降ってみる

すると、なにか丸っこいものが端から端へと移動する感触を感じた


てっきり紙が入っていると思ったのだが、どうやら何か、小さな円盤状のものが入っているようだ


『、もたもたしても変わらないな』


腹を括り、封筒をビリッと破く

すると中から出てきたのは、一つの金属板のようなものだった


、、、なんなんだこれは。

一種の悪戯か?

と、そっとその金属板に触れば、ジジ、、とノイズ音がなり


《ん"ん"〜〜〜》

と野太い男の声が聞こえた


何が起こっているのか訳が分からず、固まっていると、突然金属板からモニターのようなものが映し出された


《私が出た!!》


その画面にドアップで映し出されたのは、黄色のスーツを来た大男

金髪にビシッと立った二本の髪、全身に余すところなくつけられた筋肉に、気迫のある画風


最近よくバライティー番組で見る

確か名前は


『オールマイト、、、』

平和の象徴、オールマイト

確か、No.1ヒーローだったはずだ。

しかし何故、彼が雄英高校の合格通知票に、、、?


《初めましてだな!雨龍少女! 私がオールマイトだ!! 君は今、何故私が映し出されたのか疑問に思っているのだろう!》


図星をつかれたような気分になり、すこし悔しく思ってしまったが、疑問に思ったのは確かだ

彼、オールマイトは今人気絶頂中のNo.1ヒーロー

テレビや雑誌など、様々ところから引っ張りだこだろう

彼の存在だけで犯罪が抑止されるとまで言われるのだ


そんな彼が、何故高校の合格通知にでてる?

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