第184話 ページ7
「あぁそうかありがとう灰原………やっぱりその子供については何の情報もない、でも一応把握できたのは春日美湖の従兄弟は橋本慎二だけだってのはわかったぜ」
スマホの電源を切ってポケットにしまった工藤が顔を上げる。
「こっちの写真は春日美湖が一回生の時、結構派手目。それでこっちが四回生のとき、こっちはなんというか清楚系」
「今から9年前つーと、春日美湖は21歳の時だよな」
「橋本慎二っちゅー依頼人は9年前に行方不明になった女の子を探してる」
「でも、おかしくない?この写真だと女の子7歳くらいに見えるよね」
やっぱり違うのか?なんて悩ましい空気になったところで私のスマホが着信を知らせた。
「げっ」
「ん、どした?」
「どないしてん?」
突然低い声をあげた私に二人は首をかしげる。
私はそのまま園子と表示された液晶を二人に見せると二人も眉をひそめた。
「…もしもし」
「あっ!やっと出た!大丈夫?私たち今戻ってきて一応お見舞いというか様子見に来たんだけど、あたしたちと部屋ちがうから鍵持ってなくてさ、開けてくれる?」
(おうおう不味いぜこりゃ)
「えっと…ごめん私今丁度トイレでさ、当分離れられないんだ、恥ずかしすぎて今日はもう部屋出たくないから園子は気にせず部屋に戻ってくだせぇよ、ほんとまじでありがとう!そんでごめん!あと、コナンくんは私に付き添ってくれてて部屋で寝てる。このままこっちでお風呂とか入れちゃうから蘭によろしく伝えといて!」
「着替えとかどうすんの?」
「なんかこっち来る前に自分で持ってきたってコナンくんは言ってたけど…?ごめんココじゃちょっと確認できないし、トイレであまりスマホ触りたくないからとりあえずごめん!切るね!!」
少々無理矢理だが一応は誤魔化せたか?そんなことを思いながらため息をつく。
「最悪だ。嘘でも恥ずかしすぎる」
片手で顔を覆うと工藤が横で笑いを堪えつつも私に礼を言う。
「くぅ…とりあえず今日はもう帰ろう。私と工藤にはバレずに部屋に戻るっていうミッションも残ってるからね…」
服部くんにお礼を言いつづけてホテルに戻る。
「それじゃ明日もまたここでな」
「あぁ」
「服部くんまじでありがとう帰り気をつけてね」
「おおきに」
時間も時間なので長居はせず帰っていたバイクのライトへ手を合わせる。
「さて工藤いざ行かん」
「おっ?なーにやってんだ」
まさかの出鼻で挫かれるとは、私はブリキのように声の主へ顔を向けた。
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黒木(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます、一気読み!?嬉しいです、今後とも本作をよろしくお願いします! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - りーさん» ありがとうございます、嬉しいです。更新致しました、読んでいただけたら幸いです、 (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - リオさん» こちらこそコメントありがとうございます!正解です!!キャラが関わるほどではなかったのでクロスオーバーのタグ等はないのですが、誰か気がつかないかな〜なんて思って書いたんです。ありがとうございます! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - もってり子さん» ありがとうございます。嬉しいです、更新致しました、楽しんでいただけたら幸いです! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - 液体さん» コメントありがとうございます!更新致しました、読んでいただけたら幸いです (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒木 | 作成日時:2019年8月23日 17時