第213話 ページ48
(！？間に入られた、誰！？)
乾いて霞む目をこするととんでもないゲストに目玉をひん剥く。
「警察の前で犯罪犯そうったぁ肝座ってんなぁ？」
夜だというのにサングラスをかけたままのその男は左手で男の腕を掴み、右手でスーツの内ポケットから警察手帳を取り出した。
男たちはハッタリじゃないことに気がつくとみるみる顔を青くさせて後ずさり走っていく。
「大丈夫か？」
「はい、助けていただきありがとうございます。あのままでしたらボコられてるところでした」
いやぁ危ないと頭をかくと松田は面白くなさそうに手帳をポケットへしまう。
「反撃しようとしてたやつが何言ってんだよ、どうしたって力じゃ敵わねえんだからそういう時は逃げろ。てかそもそもこんな時間に外うろつくな」
松田は不意に私の持っているコンビニの袋に視線をやって固まる。
「………どっか怪我してんのか」
「いえ、救急箱整理してたらないのがわかって、でもそういうの揃わないと気になっちゃうたちなのでひとっ走りしちゃったわけです」
えへへと笑うと松田はため息をついて私の腕を引く。
「送る」
「えっ」
「危ねぇだろ、一応お前面は良いんだから。大人しく送られとけ」
点滅し始めた信号に早歩きでついていく。
(断ってもおかしいよな…しまった、4分23秒。だいぶロスした5分では戻れない…ごめんよキッド)
私はそう心の中で思いつつ松田を追いかける。
「お前爆弾解体したんだってな」
「え？あぁまぁはい。萩原さんから聞いたんですか？」
「あぁ、お前もあのガキに似てよく巻き込まれるよな」
「えぇー！失敬な、私はコナン君ほど遭遇してません」
「ガキっつっただけで、そいつが出てくること自体おかしな話だけどな」
松田はそう言ってタバコを取り出す。
「未成年の前ですよ、まぁもう家の前なので失礼しますけど」
私がそう言うと松田はケッと笑って目だけ怒らせて私を見つめた。
「だったらてめぇも吸うのやめろ。匂ってんぞ。よくそれで警察の横歩けたな、次したら署までしょっぴくぞ」
本気で怒っているようだった。
私はどんな言い訳など通るはずもないと身を震わせ謝罪を述べる。
「……ごめんなさい」
「…わかったらとっとと帰って寝ろ」
松田は私の頭を数度撫でて駅の方へと歩き出した。
私はその背に礼を述べて、自室へと駆け込んだ。
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黒木(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます、一気読み！？嬉しいです、今後とも本作をよろしくお願いします！ (2020年9月16日 19時) (
レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - りーさん» ありがとうございます、嬉しいです。更新致しました、読んでいただけたら幸いです、 (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - リオさん» こちらこそコメントありがとうございます！正解です！！キャラが関わるほどではなかったのでクロスオーバーのタグ等はないのですが、誰か気がつかないかな〜なんて思って書いたんです。ありがとうございます！ (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - もってり子さん» ありがとうございます。嬉しいです、更新致しました、楽しんでいただけたら幸いです！ (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - 液体さん» コメントありがとうございます！更新致しました、読んでいただけたら幸いです (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒木 | 作成日時：2019年8月23日 17時
