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ページ34

#3ー4


◇◇◇

(実はスキップが出来ない。これ知らないよね?)

言おうかと松田を見つめると不意に松田は顔を上げた。

「俺からでいいか」

「………どうぞ」

「ん、俺ゃガキの頃からよくこの面のせいか女から好かれる事が多かったんだけどよ」

「えぇでしょうね」

「俺が惚れた事があるのは一人だけで十八の時だ」

(!!)

ピンポンピンポン

液晶からは明るいメロディが流れる。

「知りませんでした。…当たり前か、もっと恋多き男かと思ってましたよ〜」

おちゃらけて言ってみると松田は片目を細めて微笑する。

「俺は一途なんでな」

ぐわしと心臓が掴まれたように痛い。
指先がわずかに震えるので隠すようにして後ろに回す。

(これは……やられたな)

私は松田に見つからないよう俯いて苦笑しつつ口を開く。

「じゃあ、私の番ですね。……私の、貴方も知らない私自身の秘密は、私の初恋は十八の時だということです」

言い切ると、松田はいやお前高2だろと眉をひそめる。

ピンポンピンポン

「なっ」

どうしてだと困惑する松田も笑いを堪えている私も次第に体の色が薄まっていく。



ブォン



「帰りは普通にテレポートしてくれるんなら初手の落とし穴はなんやねん」

元いた道に戻ってきた私は特に埃が付いていたわけでもないけれどなんとなくパンパンとスカートを払って歩き出す。

「そっか〜一途かぁ初恋かぁ〜ふふっ」



その日、下手なスキップで帰っていくAが江戸川コナン少年と灰原哀少女に目撃されるのであった。




「あれってスキップ?なのかしら」

「いや、え?さぁ、でも来栖の事だぜ?なんかあるのかもしれねぇだろ」

「…………そう、ね」

(いや、あれは絶対下手なだけね)

第201話→←◆



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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組 , 松田陣平   
作品ジャンル:アニメ
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黒木(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます、一気読み!?嬉しいです、今後とも本作をよろしくお願いします! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - りーさん» ありがとうございます、嬉しいです。更新致しました、読んでいただけたら幸いです、 (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - リオさん» こちらこそコメントありがとうございます!正解です!!キャラが関わるほどではなかったのでクロスオーバーのタグ等はないのですが、誰か気がつかないかな〜なんて思って書いたんです。ありがとうございます! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - もってり子さん» ありがとうございます。嬉しいです、更新致しました、楽しんでいただけたら幸いです! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - 液体さん» コメントありがとうございます!更新致しました、読んでいただけたら幸いです (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒木 | 作成日時:2019年8月23日 17時

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