◆ ページ32
#3ー2
◇◇◇
「……ここ何処なんだよ」
「こっちが知りたいよ!!」
キレ気味に言うと松田は眉根を寄せて落ち着けと言う。
「ちなみに圏外ですよーもう訳がわかりません」
どうやって出ればいいんだよ〜と文句を言えば、ブォンとテレビの画面に電源が入って文字が表示された。
【今まで相手に隠してきた貴方自身の秘密を1つ打ち明けないと出られない部屋】
「「はぁ!?」」
私たち素っ頓狂な声を上げて顔を見合わせる。
「隠してきた事つったって知り合って数回しか会った事ねぇ相手に……まぁそっちの方が楽か」
なんだ簡単じゃねぇかと笑う松田に私はドッと冷や汗が吹き出る。
(え、隠し事!?隠し事…この場合なんでもいいのか!?それなら来栖の事で……)
「えっと、実は私クォーターです」
「知ってる」
「えっ」
出鼻をくじかれずっこける。
「ポアロの店員やお前のダチが騒いでたからな」
「ま、じ、か」
「とりあえず俺な。ヘビースモーカーなんだよ」
「すみません知ってます」
「な」
「いや逆にそれだけスーツに煙草の匂い染みつかせといで喫煙してませんっていうのは無理があります」
「チッ」
(待って待って!?これ私より松田のが難易度高いんじゃ!?私は松田への秘密結構あるけど松田は隠す必要がないから私ほとんど知ってる!!………待てよ、来栖が知るはずのない事を知っていたら松田も怪しみ始める?まずい!それだけはまずい!!)
ダラダラダラダラと汗が滝のように流れるような気さえ起こる。
「じゃ、次私行きますね。私実は努力家なんです」
「すまんそれも知ってる」
「な、ん、で!!」
私が叫ぶのと同時に液晶画面からもブッブーと音がなる。
「世良っつーお前のダチが実は努力家なんだとか言ってたの聞いたからな」
「あぁ!!」
他に何かあったかと膝から崩れ落ちる純を訝しげに見つめながら松田は口を開く。
「俺、甘いもんが嫌いなんだよ」
来栖が知らないはずの松田に今度こそAは絶望する。
ブッブー
忌々しいブザーの音がして松田は少し目を見開いてAに視線を向ける。
「んで知ってんだ?」
あぁその視線が怖い、そう思いながらAは最終兵器を口にした。
649人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒木(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます、一気読み!?嬉しいです、今後とも本作をよろしくお願いします! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - りーさん» ありがとうございます、嬉しいです。更新致しました、読んでいただけたら幸いです、 (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - リオさん» こちらこそコメントありがとうございます!正解です!!キャラが関わるほどではなかったのでクロスオーバーのタグ等はないのですが、誰か気がつかないかな〜なんて思って書いたんです。ありがとうございます! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - もってり子さん» ありがとうございます。嬉しいです、更新致しました、楽しんでいただけたら幸いです! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - 液体さん» コメントありがとうございます!更新致しました、読んでいただけたら幸いです (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒木 | 作成日時:2019年8月23日 17時