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#1ー4
◇◇◇
「松田!これって奇跡だ!」
二人の男はその幼女が抱えているのが帝丹高校の制服であると確信するやその幼女が誰かを素早く認識した。
「絶対Aちゃんだ!」
「おい萩原あんま乱暴に持ち上げんな」
喜び踊り出しそうな萩原に松田はため息をついて彼女がぶつかった時に散らかったカバンやらを拾い集める。
「!?!?!?!?」
(なんでこいつら驚いてない?いや驚いてたけど状況把握早くない!?)
「もう降ろせよ萩原、来栖が驚いてんだろ」
「いや〜可愛いすぎでしょこれ生で見られてラッキー。どうせまた青い飴玉もらっちゃったんだよ」
「なんではぎわらがそれをしってる」
「え"っ」
腕の中でワナワナと震えながら目に涙を溜める幼女に萩原はギョッとする。
「もしかしてAちゃん記憶ある系?」
「なんのこと、あおいあめをどうしてしってるのと、いうかおろして」
Aは決して泣くまいと手を握りしめて俯く。
「えっと…なんと、言いますか……」
予想外の展開に萩原がどもっていると松田がAの違和感に気づき彼女を抱き上げる。
「えっ、ちょっとなにするのおろし…」
「おろしてもいいが、するとお前はパンツを晒して元の姿に戻ることになるぜ」
その言葉に顔を青くするA。彼女の小さな体からは青い煙が立ち上っており、それに気がついた松田は手にしていたスカートをAの腰にブカブカなりにも履かせ直す。
次第に煙はあたりに立ち込め、その中でAは元の姿へと戻った。
飴を舐めきらなかったのが原因か効果を発揮する時間が縮んでいたのだ。
彼女は煙が残っているうちにカバンを回収して走り去った。
視界がクリアになる頃には二人の前から彼女の姿は消えており、二人は夢でも見ていたのかと頰をつねった。
後日、彼女の知らないところでこっそりと出回っていた彼女の幼女姿の写メは全て彼女がハッキングのち消去したため後には残らなかったという。
「千と千尋のエンディングのように幻にでもなってくれ……」
朝方パソコンの前で屍のような姿の彼女は眠りに落ちた。
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黒木(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます、一気読み!?嬉しいです、今後とも本作をよろしくお願いします! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - りーさん» ありがとうございます、嬉しいです。更新致しました、読んでいただけたら幸いです、 (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - リオさん» こちらこそコメントありがとうございます!正解です!!キャラが関わるほどではなかったのでクロスオーバーのタグ等はないのですが、誰か気がつかないかな〜なんて思って書いたんです。ありがとうございます! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - もってり子さん» ありがとうございます。嬉しいです、更新致しました、楽しんでいただけたら幸いです! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - 液体さん» コメントありがとうございます!更新致しました、読んでいただけたら幸いです (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒木 | 作成日時:2019年8月23日 17時