第193話 ページ16
「工藤、シャッターが閉まって六階フロアに閉じ込められた」
「俺たちはエレベーターが止まって五階と六階の間にいる」
「ねぇ、これってさ」
「あぁ」
「誰かが意図的に私たちを嵌めたってこと
だよね」
だろうぜ」
ため息をついてフロアの奥に進む。
「な!」
「どうした来栖!?」
ピッピッピッピッピッ
私の目の前には真っ黒なブロックが数個転がっていた。規則的に点滅する赤いランプ。数の減っていく電光掲示板。
「工藤」
「どうしたんだ!?」
「爆弾がある。しかも1つじゃない。このままだとここで火だるま確定なんだけど」
「おいおいマジかよ。とりあえずっ!今服部とエレベーターの箱の上に登って六階に上がっから待ってろ」
「あいよ」
って、シャッターはどうすんだよ。と、返す頃には切れている通話画面に舌打ちする。
「さてどうする?……ここで解体したら工藤に怪しまれるか?」
ワンチャンあいつなら解体しかねないが、下手に動くといけないので、工藤が登ってくるのを待つことにする。
「来栖!!シャッターの近くにいるなら離れろよ!!」
「いないよ!」
そう答えるとシャッターに思い切り何かがぶち当たって壊れる。
「うっそん、すげえなサッカーボール」
駆け寄ってくる工藤らに爆弾達を見せてあげる。
「くそっ、どうする!?」
「でも、シャッターが開けれたんなら諦めて脱出するのもあるよ」
「ダメだ、四階より下は普通のオフィスなんだよ。五階から上がレンタルオフィスなんだ。しかもエレベーターは止まってる」
「避難が間に合わない上に昼休みからちょうど帰ってくる人もいて場は混乱になるってわけ……」
「この時間じゃ解体が間に合わないかもしれねぇ!」
「工藤は解体出来るの?」
「予備知識だけどな。幸いハサミならこのオフィスにある。けど……」
(困った。ここで解体出来ると名乗っても良いけど怪しまれるリスクもある。でも怯んでたら私もろともこのビルの人も危ない…どうする!?)
うんうん唸って、解決作を捻り出す。
(私が疑われずかつ解体をスピーディーに行う方法……)
私はふと視界に入ったスマホを見つめる。
(これだ!)
「工藤私も解体する」
「!お前出来るのか!?」
「違うよ。この人に、手伝ってもらうの」
液晶画面を二人に見せる。
ちょうど連絡先をこの間聞かれたのだ。
出てくれよ〜萩原。そんなことを思いながら私はコールボタンをタップした。
649人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒木(プロフ) - 毬莉さん» コメントありがとうございます、一気読み!?嬉しいです、今後とも本作をよろしくお願いします! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - りーさん» ありがとうございます、嬉しいです。更新致しました、読んでいただけたら幸いです、 (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - リオさん» こちらこそコメントありがとうございます!正解です!!キャラが関わるほどではなかったのでクロスオーバーのタグ等はないのですが、誰か気がつかないかな〜なんて思って書いたんです。ありがとうございます! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - もってり子さん» ありがとうございます。嬉しいです、更新致しました、楽しんでいただけたら幸いです! (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - 液体さん» コメントありがとうございます!更新致しました、読んでいただけたら幸いです (2020年9月16日 19時) (レス) id: 12a6d1a355 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒木 | 作成日時:2019年8月23日 17時