第155話 ページ25
「松田刑事!!」
「えっ、蘭知り合い!?」
とりあえずといった感じで店内に入ってきた二人に、蘭が立ち上がって声をかける。
「うん、事件現場でたまにお世話になるの!」
「私はまだ会ったことない!!Aは!?」
「えぇ…そもそも事件現場に出くわさないんだけど…」
それが当たり前だよね!?と、自問する。
「A……?」
ピクリと名前に反応するお二方。私は名前を呼ばれたので一応二人と目を合わせる。
「えっ、知り合い?」
園子が言ってることと違う!と反応するが私はブンブンと首を振ってみせる。
「いや知らない。こんなイケメン会ってたら絶対忘れない」
「そうよね……」
妙なところで納得する園子に蘭が苦笑いをこぼす。
「でも、松田さんと…」
萩原のことは知らないのかどもる蘭に、萩原が自己紹介を軽くする。
「萩原研二でーす、警備部機動隊の爆発処理班に所属してまーす、とりあえず警察でーす」
「爆発処理班って事は解体とか出来るんですか!?危険と隣り合わせですよね!?カッコイイ!!」
目がキッランキランの園子さん。
「ほんと?嬉しいな」
萩原といえば相変わらずのキラースマイルで悩殺してらっしゃる。
「っと、萩原さんは、Aのこと知ってるっぽいけど……あっ、とりあえず座りますよね!すみません引き止めてしまって!!」
出来るヒロイン代表毛利蘭。
勧められた二人は何を思ってか私たちの隣のテーブルへと腰掛けた。
「知り合いっていうか……ね?」
松田の顔色を伺う萩原。
「……」
だんまりを決め込む松田に気を使って萩原が一人で話を進める。
「俺たちの知り合いに似てたから……名字聞いてもいいかな?」
「来栖です」
「上にお姉さんいたりする?」
「フフッそれ、安室さんにも似たようなこと聞かれたような気がします。いませんよ、一人っ子です」
「……そっか、ごめんね。変なこと聞いちゃって」
「いえそんな」
(悪いのは私の方だし…)
がっかりしたように肩を落とす萩原。奥では別人とわかって興味ゼロになった松田が降谷に注文をしていた。
普通は身長が違ったら別人と思うのが当たり前だ。まして私は工藤みたいにわかりやすいボロなんて出さない。
(けどな、ちょっとな…)
もう少し話したかった。あわよくば萩原だけじゃなくて松田とも。
元気かどうか見れただけでも良かったというのにぶくぶく膨らむ欲に苦笑する。
ちょっと上手くいきすぎて調子に乗っていたのかもしれない。
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黒木(プロフ) - 風野さん» 風野様、ご指摘ありがとうございます、すみませんアニメでは見ていても小説に平次くんを出したのは初めてで気付きませんでした!助かりました!!本当にありがとうございます。引き続きAPTX4869をよろしくお願いします!! (2019年8月18日 22時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
風野(プロフ) - 初コメ失礼します。初コメがこんな内容で申し訳ないのですが、平次くんの一人称はオレではないでしょうか?間違っていたら申し訳ありません!大好きなお話だけに気になってしまって、、いつも楽しく読ませてもらっています! (2019年8月18日 22時) (レス) id: b410b73e9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒木 | 作成日時:2019年7月26日 21時