APTX4869 ４【名探偵コナン】

第149話 ページ19

「いい月だ」

ベルモットとわかれ、一人帰路につく。
まだ未成年として入っているからかジンもベルモットも私への警戒が無意識に緩んでいて私としては予想していたよりは幾分か楽だった。

法を犯していることには代わりがないが、ジンも教育しきれていないだの色々と理由をつけて私にはまだ人を殺させない。
やはり世の中は愛嬌なのだろうか。



ギャハハハハハハハ

どこからか懐かしい笑い声がしてふと視線を向けると、同期4人が戯れながら歩いていた。

「まつ、だ……」

伊達に降谷に、萩原をおぶる松田。

どうしてあの4人が？降谷は安室でバーボンとして……色々と疑問がよぎってパニックを起こすが、全て正常には判断できず諦めて一点を追う。

(ちょっと痩せた？降谷から死んだって聞いたのかな？でも笑ってる元気そう。……………よかった)

何も良くなんかない。けれど死と隣り合わせの私たちはいつ何が起きてもおかしくない。
せめて、せめて生きていてくれていた。それだけで充分だ。

私は気づかれないようにそっと建物の陰に隠れて4人を見つめる。

「よかった。私たち皆んなまだ生きてるよ」

6人皆んな一人も欠けずに生きてるよ。


(早く組織なんて壊滅させるから。必ず生きて帰るから)





そしたらまた皆んなで酒でも飲んで馬鹿やろう



誰もいない路地で一人呟く。


私はもう道に4人が居ないのを確認してから足早にその場を去った。

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