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「……それから日直は英語の笠井先生からノート提出が頼まれてるんだよね?日直?」

「「はい」」

「駒場さんと永江さんね。放課後に持っていくように、それと保健委員は明日のお昼に40分から集まりがあるのできちんと行くように〜、っと先生からはこれくらいだけど、他に何かありますか?」

「「ないでーす」」

「じゃ、日直挨拶」

「きりーつ、気をつけ、礼」

「「さようなら」」


まばらになった教室でノートを積み上げて抱える。

「ごめんな永江マジありがとう」

「んーんー大丈夫駒場こそ部活頑張って〜」

「おう」

本当に時間がないのだろう、かけて行ったクラスメイトと反対方向へ歩き出す。

開いた窓から聞こえる部活の声かけが如何にも放課後でなんだかしみじみとする。




「悠?」

英語準備室へノートを運んだ教室への帰り道で、友人を見つけて声をかけると、彼女は綻んだ顔をして私を手招きした。

「如何してこんなとこいるの?」

「んーここからだとねー部活風景がよく見えるのですよ〜」

窓枠に肘をついて校庭を見つめる頰は心なしか赤い。

「諸伏ヒロ君?」

「諸伏景光君」

「覚えた」

しなやかに反った背がボールを打つと共に前へ丸まり、ラケットからはとんでもないスピードのボールが吐き出される。

「上手いの?」

「うん、すっごく。超カッコイイ」

我が校で謳われるゼロ派ヒロ派。彼女はどうやら生粋のヒロ派らしい。まさに恋する乙女といった瞳でじっと1人の影を見つめる。

「Aは居ないの?好きな人」

尋ねられて僅か口をつぐむ。

「…いるよ」

「えー!!どっち?まさかヒロ君!?」

警戒するように私から少し距離をとった彼女に苦笑する。

「違う違う。この学校の人じゃないし、そもそも中学生じゃないの」

「え、じゃ高校生?」

彼女は目を丸くして首をかしげる。

「うんん」

「え、じゃ小学生?」

「バカ」

流石にそれは無いと言うと、チロリと彼女は舌を出しておどける。

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Lailah(プロフ) - めちゃくちゃ良かったです。テーマの作品2つにも納得が行きました。その後の話も見てみたかったですがこれはこれで良かったです。良き作品を見せてくれてありがとうございます。 (2021年7月5日 12時) (レス) id: 59f1e2127c (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - とても素敵な作品で、泣いてしまいました(笑)続きを作ってくださるのなら、楽しみにしています! (2021年5月6日 19時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)
澪華 - ↓ごめんなさい誤字です。正しくは「楽しく読ませていただきました。」です。 (2020年11月23日 5時) (レス) id: e31bd2e13b (このIDを非表示/違反報告)
澪華 - とても素敵な作品で、楽しく読ませてました。これから二人はどうなるのか、続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年11月23日 5時) (レス) id: e31bd2e13b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とても素敵なお話でした。読むのが止まらずあっという間に読み終わってしまいました。 続きが読めるのを楽しみにしてます!! (2020年11月5日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪路 | 作成日時:2020年10月18日 0時

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