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「おはよう」

「、おはよう早いね」

「そっちこそ。……テニス部の朝練なんだ」

「ふ〜ん、運動部は大変だね」

朝早くの教室。静かでいて澄んだ空気の中に時計の秒針だけが響く。

「永江はいつもこの時間なのか」

「ん?大体こんな感じだよ」

「そうか」

間を持たせるための質問だったのか、ジャージを羽織った降谷はチャックを閉めて早々に教室を出て行った。

(日直の名前、書き換えられてない)

足元にカバンを置いて、黒板消しとチョークを持つ。

(降谷と私の後ろは…)

ガララ

「ゼロ!」

カシャンっ

「あっ」

「え…」

音に驚いて落としてしまったチョークにうげっと顔を歪める。

「あの…」

「あっはい」

顔を上げれば切れ長の綺麗な目をした同学年であろう男の子が気まずそうに声をかけてくる。

「あのさ降谷零見かけなかった?」

「えっと降谷なら部活の朝練に行きましたよ」

「あーまじか、ありがとう。…あとごめんな」

「え…」

「いやその、チョーク」

男の子は人差し指で床に飛び散って粉々になったチョーク片を示す。

「片付けんの手伝う」

教室に踏み込み、掃除ロッカーに向かう彼の背に呼びける。

「大丈夫、暇だし勝手に驚いたの私だから。そのカッコ朝練でしょ大丈夫」

振り返って、ちょっと目を開いた男の子はフッと笑って戻ってくる。

「お前大丈夫っていうの癖?…ありがとう助かる。ごめんな」


頭を下げて出て行った背中を見つめ納得する。

「あれが噂のヒロくんか」

(なるほど、こりゃ女子もゼロヒロコンビって喜ぶわけだ)

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Lailah(プロフ) - めちゃくちゃ良かったです。テーマの作品2つにも納得が行きました。その後の話も見てみたかったですがこれはこれで良かったです。良き作品を見せてくれてありがとうございます。 (2021年7月5日 12時) (レス) id: 59f1e2127c (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - とても素敵な作品で、泣いてしまいました(笑)続きを作ってくださるのなら、楽しみにしています! (2021年5月6日 19時) (レス) id: 2fea210edb (このIDを非表示/違反報告)
澪華 - ↓ごめんなさい誤字です。正しくは「楽しく読ませていただきました。」です。 (2020年11月23日 5時) (レス) id: e31bd2e13b (このIDを非表示/違反報告)
澪華 - とても素敵な作品で、楽しく読ませてました。これから二人はどうなるのか、続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年11月23日 5時) (レス) id: e31bd2e13b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とても素敵なお話でした。読むのが止まらずあっという間に読み終わってしまいました。 続きが読めるのを楽しみにしてます!! (2020年11月5日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪路 | 作成日時:2020年10月18日 0時

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