第79話 ページ43
「じゃ、デートに誘ってみればいんじゃ?」
「そうね、デートの始めはいつも通り幼馴染として接して時間が経つにつれて彼女らしく振舞って意識させる!とか?日が暮れる頃にはあの推理オタクも蘭にぞっこんチューよ!!」
「ぞっこんチュー……」
「ばっ!そっそんな出来るわけないでしょ!!」
蘭は顔を真っ赤にして肩を震わせる。
今日はといえば、私たちは女3人で蘭の恋路について話し合っていた。
「私もぞっこんチューはよくわからないけど、徐々に態度を友達から恋人らしく変えて相手に意識させるのはいいと思う。普段は着ないようなワンピースとか着て、まず出会い頭にドキッとさせる」
そこまでいって2人が前のめりに聞き入ってるのに気づき、私は可愛いなと思いながら続ける。
「ドキッとさせはするけど態度は普段通り幼馴染として振舞って、なんだいつもの蘭だと工藤を安心させる。からの徐々に笑い方とかを、こう愛しい人を見る目?みたいな感じで柔らかい雰囲気に変えていって、工藤に彼女感?みたいなのを植え付ける。からの別れ際に、じゃぁねといつも通りの態度に戻して夢から覚めたような感覚にさせる。これで工藤は蘭を彼女にしたらこうなるというビジョンがくっきり頭に残る、かつ取られたくないと独占欲が現れる。これで奴の心は蘭のものだ!」
人差し指を立ててどうだと笑えば2人は揃って拍手をくれる。
「完全に心理戦ね…」
「その日に何も起こらずとも、次の日から工藤はきっと幼馴染以上の目で蘭を見るようになる」
「流石ね…」
感心してくれる園子に私は心の中で舌を出す。
(まぁどう見ても工藤も蘭のこと好きだろうし、普通にドキドキさせて終わるだけな気がする。つか早よ告れや)
今はいない工藤に毒を吐いてコーヒーを啜る。
「って、なんかすごいアドバイスくれたけどそういうAちゃんはどうなのよ」
「どうって?」
「だから、好きな人。とか」
「好きな人?」
「そう好みのタ・イ・プとか」
「え"っとぉ…」
特にない。そう言うのを見計らっていたかのように園子が無しは無しだからと間髪入れず発言し目を輝かせる。
「タイプ…タイプ….そうだな……命をかけて他人を守ろうとしちゃうくらい正義感の強い人とか?」
そう言ってからハッとする。命なんてワードを出したせいで蘭と園子の頭上にはハテナの記号が現れる。
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黒木(プロフ) - 涙凪さん» 涙凪様、ありがとうございます。やる気湧きました週末までには更新させて頂きます。頑張ります。 (2019年6月20日 21時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
涙凪(プロフ) - 頼む!続いてくれ!感動するほど面白い。更新頑張って! (2019年6月18日 22時) (レス) id: df4ede43e0 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 夢主の潜入スキルみたいなのを出したかったのですが、やり過ぎてしまいましたかね(;´Д`)早急に話を進めて日常に戻します! (2019年4月21日 22時) (レス) id: 1361aa9fb6 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 黒木さん» 夢主、何か怖いです。ヤクザの内部から壊すんだろうけど……読んでいくと怖くなってきてしまいました (2019年4月21日 21時) (レス) id: d271bd57c6 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - iqqvyuuさん» iqqvyuu様、ありがとうございます! (2019年3月22日 23時) (レス) id: 1361aa9fb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒木 | 作成日時:2019年2月20日 21時