APTX4869 ２【名探偵コナン】

第68話 ページ27

「来栖さんってハーフなの？」

「うんん、クオーターなの。だから髪はこんなだけど顔はバリバリ日本人顔でしょ？」

「って言っても美人には変わりないけどねぇ〜」

「ありがとー！」

転校先の帝丹高校で私は計画通りに生活を送っている。

「そうだ来栖さん、放課後って空いてる？よかったら私町案内してあげるよ！！」

クラスで親切にしてくれる神谷さんに頭を下げる。

「ごめんなさい、実は今日用事があって…別の日にお願いしたいんだけど、いいかな？」

「もっちろん！」

快く受け入れてくれた彼女にお礼を言いながら教室へ入る。






「なぁ！オメェが来栖Aだよな！」

放課後、帰りの支度をしていれば、机の両端に盛大な音を立てて手をつく騒々しい生徒が現れた。

「はい、そうですけど」

「やっぱそっくり！アメリカから来たんだろ？これお前だよな？」

差し出されたのは英字新聞。
隅の方に載せられた記事を指さされるので読んでみる。

(Recently the brutal gang who annoyed the inhabitants of the neighborhood collapses overnight. There was the activity of one super girl on this back. Her name is …)

「確かに私のことだよ」

記事には写真こそないが、私の特徴が事細かに記されてあり、天使のようとまでまぁ懇切丁寧に書かれてある。

(天使とかこの記事書いたやつよくわかってんじゃんっじゃなくて)

「それでこれが？」

あまり大ごとにしたくないので早めに打ち切ろうと顔を上げれば、まぁ美しいご尊顔が嬉々とした表情で私を見つめる。

「これのこと、詳しく教えてくれよな」

「嫌です」

「んだよ、気になってた記事の当事者がせっかく転校して来たってんだから聞かねぇわけにはいかねぇだろ？」

「知らないわよそんなこと。貴女の探究心は素晴らしいけど、私教える気ないから。知りたいんならご自分でお調べになってくださいどうぞ。ってゆーか貴方誰よ」

名前を知った上でクラスを調べ今後近寄らないようにするべく、名を確認する。

先ほどまで目を爛々と輝かせていた青年は、俺の事知らねぇのか？でもアメリカいたんじゃ仕方ねぇかなんてブツブツ呟きながらやがてパッと顔を上げて突然のキメ顔をする。

「俺は天下の高校生探偵工藤し「もぉ〜新一！！」」

自己紹介の途中で邪魔をされ、ずっこけてしまった彼の頭上から確認をする。

「OKクドウシンイチ君ね。んじゃさよなら」

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