APTX4869 7 【名探偵コナン】

第286話 ページ27

降谷side

割れるような痛みが頭に走ったことで限界を感じ時計に視線を走らせた。
作業を始めてから4時間が経過してる。一度休憩を挟むべきかと眉間をもんだ。
一斉検挙決行を明後日に控えている今、警察庁はどこも騒がしく、おそらくこのざわつきようは警視庁にまで届いているだろう。

頭の痛みは糖分不足かと栄養ゼリーを手に取りキャップを開ける。
こういう時にはガムシロが効くんだよ。
どこからか雪平がそういう声がして1人思い出し笑いをした。


あいつはまだ何か隠し事をしている。


これは確信だ。


おそらくはグッドプラン、六年計画とやらにまつわることだろう。あのFBIが把握していてなぜ自分が知らされないのか腑に落ちないところがあるが、知らされないということは知るなということなのだろう。

案外白沢という上司に尋ねれば答えは与えられるのかもしれない。しかし、逆に詮索するなと言われてしまったら、自分はもうこの件について触れられなくなってしまう。できれば最終手段にしたいところである。

FBIを頼るのも癪だ、それなら…

一か八かかけてみようか。
コナンくんの連絡先を表示して、それから少し思案して消す。

状況を一度整理しよう。隣の部屋で作業を続ける雪平をブラインド越しに見やって、警察のデータベースをアクセスすることを思い立つ。


雪平の情報には以前名称不明の計画実行中とされていた。それがクレオパトラが始末された後、六年計画という名前がついて情報が書き換えられていた。つまり雪平はマティーニになる前からずっと何かを継続して行なっていることがわかる。それが隠しているなにかに繋がると俺は考えているが、具体的なことは何もわかっていない。

もしかするとまたさらに情報が変わっていたり、加わっているかもしれない。

「調べる価値はありそうだな…」

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