第23話 ページ25
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館内の展示物を見学しながらお互いに質問をし合う。
「Aさんは好きな食べ物ありますか?」
「好きな…食べ物。そうですね、基本なんでも食べますが、パイ料理がすきです。安室さんは?」
「僕ですか?僕は言うと友人からよく珍しいと言われますが、セロリが好きです」
「…セロリ..、私もよくピクルスや浅漬けにして食べますが確かに珍しいですね」
そうなのか、セロリを食べるとこんな肌になれるのかと思い巡らす。
「好きな音楽は?」
「ピアノを習っていたので、クラシックを少し、あと生徒から薦められて最近ボーカロイドなるものを聞いています」
「なるほど」
「安室さんは?」
「これといってありませんが、ギターが少しできるので…」
「なるほど」
なんだこのイケメン、万能じゃないか。
「今度は私の番ですね、では、簡単に。好きな色は?」
「好きな色…特にこれといってありませんが、赤は嫌いです」
力強く答えられ、ほっと安堵の息をつく。
(今日赤いスカート履いてくるとこだったー)
決断する手前で黄色に代えた私、ナイス。
「Aさんは?」
「…白ですかね」
「……本当に?」
「えっ」
思わず安室さんを見上げればこの世の全ての青を混ぜた瞳が私を呑み込む。
「ど "本日は国立科学博物館にお越しいただき誠にありがとうございます。本館は8時をもちまして……
どうしてそんなことを聞くの?
その問いはアナウンスによって掻き消される。
「帰りましょうか」
安室さんは私に手を差し出し、私はそれに指を絡ませてぎゅっと握る。
6月初旬はまだまだ冷えて、涼しい風が通り抜けていった。
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あふらん(プロフ) - すごく面白いです!夢主の性格が本当に好きです。もしかしてクズの本懐知ってますか?意識されてる様なところがあった気がしたので、もしかしたらと思いました。違ったらごめんなさい! (2019年3月28日 12時) (レス) id: d39cf90419 (このIDを非表示/違反報告)
黒木朔(プロフ) - バニラさん» バニラ様、メッセージありがとうございます。うわ、本当に、お恥ずかしい。早急に修正させていただきます!本当にありがとうございます!! (2019年1月3日 10時) (レス) id: 1361aa9fb6 (このIDを非表示/違反報告)
バニラ(プロフ) - 論理ではなく倫理じゃないでしょうか (2019年1月3日 1時) (レス) id: f20c080281 (このIDを非表示/違反報告)
黒木朔(プロフ) - ハク様、メッセージありがとうございます。嬉しいです!これからもよろしくお願いします!! (2018年12月31日 19時) (レス) id: 1361aa9fb6 (このIDを非表示/違反報告)
ハク - とても面白い作品で一気読みしてしまいました!応援してます♪ (2018年12月31日 18時) (レス) id: 6941855deb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒木 | 作成日時:2018年12月30日 17時