第76話 ページ28
「ここは?」
そう問いかけても答える気配のないジンという男に促されて椅子に座る。
連れてこられた場所は無機質な何もない部屋で、あるものといえば数台のスパコンと机、椅子。
「…説明してよ」
少し睨むようにして言えば、ジンは私に銃口を向ける。
「選べ。ここで働くか、今死ぬか」
訳のわからない選択肢を与えられる。
「何、私の技術が欲しくなったの」
そりゃ公安警察の協力者として様々なセキュリティを掻い潜って情報を得ていたころもあったので、私の技術は人より頭一つ二つ飛び抜けていることは承知している。
「貴方たちの組織についてもう調べはついている。無論私は一般市民であって、警察関係者でもなんでもないから告発する義務はない。私はあくまで貴方たちとは対等な関係で取り引きをしていたつもりなのだけど、これは明らかな契約違反ですよね?」
ここの仲間になるか死ぬか?ふざけるな私は生きて帰ると、宣言する。
「それは契約違反をした時に罰する者がいる場合にのみ適用する契約だ。調べているんなら話は早い、断ったということは殺される覚悟があるんだろ」
ジンは目を一層強く光らせ、引き金に指をかける。
「一つ聞くがバーボンの正体も知っているんだろう?」
そう尋ねられ、一つ確信する。
この人に私を殺すつもりはない。
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黒木(プロフ) - nanakoneko775さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけたのなら幸いです。 (2019年8月18日 18時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
nanakoneko775(プロフ) - はじめまして、とても素敵な作品でした。君が代の現代語訳と物語がほんとにマッチしていて最高な作品でした。 (2019年8月18日 12時) (レス) id: 6f70dc1dd3 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - アキさん» アキ様ありがとうございます!!至急訂正させていただきます!! (2019年8月13日 16時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
アキ - とっても素敵な作品でした。94話の最後の『再開』は『再会』ですよ。 (2019年8月13日 11時) (レス) id: 99c22898e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - さちさん» さち様、ありがとうございます!今はAPTX4869【名探偵コナン】という作品を連載させていただいているので、是非読んでいただけたら嬉しいです。 (2019年2月16日 11時) (レス) id: 1361aa9fb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒木 | 作成日時:2018年12月12日 12時