第70話 ページ22
「あら?貴女の周りにレイなんて知り合いいたかしら?」
「えぇいますよ?人の気も知りもしないでデリカシーのないこと言え、ちゃ、う…」
いつのまにか会話に溶け込んでいた相手から数歩離れる。
「貴女誰?」
「そんなに警戒しないでprincess。貴女と話がしたくてお迎えに来ただけよ」
私に話しかけたブロンド美女はフフと軽く笑う。
「私貴女を知らないのだけど」
「でしょうね。けど、そうね…ベルモットとでも言えば察しがつくんじゃない?」
ベルモット…?瞬間ぞわりと悪寒が背筋をかけて行く。
「ジンが待ってるわ。貴女のこと気に入ったみたい、そんなに警戒しないで?今日は少し話をするだけよ」
彼女は上着の中から銀色の銃口をのぞかせ、妖しげに笑って賢い貴女なら逃げるなんて事しないでしょ?なんて言ってくれる。しばらく彼女の後をついて行くとポルシェ356Aが見え、中に銀髪をした目つきの鋭い男を見つけて固唾を呑む。
「ねぇ、私が今夜生きて帰れる確率は?」
「ふふ、ちょっと話すだけって言ったじゃない。でも、そうね"生きて"帰れるかは貴女次第よ」
楽しそうに私に乗車を促す彼女に1つ尋ねる。
「私がこれから会う予定だった人に行けなくなったと連絡するのは?」
「いいわよ、ただしメールでね。打ったら文面は確認させてもらうわ」
「もちろん」
震える手を抑えて文面を考える。
送る相手はとっくに決めてある。きっとコナン君ならどんな暗号でも解いてくれるだろう。あとは私がその暗号を思いつくかどうかだけ。
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黒木(プロフ) - nanakoneko775さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけたのなら幸いです。 (2019年8月18日 18時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
nanakoneko775(プロフ) - はじめまして、とても素敵な作品でした。君が代の現代語訳と物語がほんとにマッチしていて最高な作品でした。 (2019年8月18日 12時) (レス) id: 6f70dc1dd3 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - アキさん» アキ様ありがとうございます!!至急訂正させていただきます!! (2019年8月13日 16時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
アキ - とっても素敵な作品でした。94話の最後の『再開』は『再会』ですよ。 (2019年8月13日 11時) (レス) id: 99c22898e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - さちさん» さち様、ありがとうございます!今はAPTX4869【名探偵コナン】という作品を連載させていただいているので、是非読んでいただけたら嬉しいです。 (2019年2月16日 11時) (レス) id: 1361aa9fb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒木 | 作成日時:2018年12月12日 12時