第51話 ページ3
「もちろんAさんも来るわよね!」
パチンとウィンクを飛ばす園子ちゃんに頷く。
今日も今日とていい天気。ポアロは常連の蘭ちゃん、園子ちゃん、コナン君(強制参加)、私によるお茶会?が開かれている。
なんと園子ちゃんのおじ様である、鈴木次郎吉さんがまたキッドに挑戦状を送ったとの事で、今日はその余興パーティーにお誘い頂いたのだ。
園子ちゃん曰く、安室さんも誘って私とくっつける目的があったようだが、私に相手がいると知ってなんだつまらないとあっさり引いてくれた。代わりに根掘り葉掘り聞かれるかと思いきや、今日の彼女はキッド様に会えるとかなんとかで通常よりテンションがhigntらしい。(蘭ちゃん談)
かくして、私たち一行はイブニングドレスに身を包み、米花シティホテルで優雅な夜を過ごしている。
「なんかコナン君場慣れしてるね」
慣れない空気にそわそわする私と打って変わって、コナン君は自然体で料理を楽しんでいる。
「まぁね、よく蘭姉ちゃんが誘われるから」
う、羨ましい…やはり持つべきは友かと感心しながら、自分も料理をお皿に盛る。
「今日ってキッドが来るんでしょ? 」
「うんそうだよ、ってかさっき宝石と、キッド対策の仕掛け見せてもらったじゃん」
「いや何ね、キッドっていつも飛んでる印象があるから、最初から屋上で待機してればいいのにって」
「…キッドは盗むけど必ず返すんだ。なんでか知んねーけど、だから盗み出す瞬間に捕まえたいってのが、警察のいこーなんだろーな」
新一君モードだ。なんて感心しながら、コナン君の視線の先を追う。
先程紹介された中森警部とこのパーティーの主催である次郎吉さんが何やら揉めている。
「だーかーら!キッドが来るってんだからこんなパーティーしてる場合じゃねーだろ!」
「いつもやかましい奴じゃのう、見たじゃろう今回の仕掛けは今までとは段違い、今日こそ彼奴を捕まえるめでたい日じゃ!ほれ、主も肩の力を抜かんか!」
ははー、とか言って毎回逃しちまってるけどなーとか思っているんだろうなーなんてコナン君を見やればいつのまにか居なくなっていて少し焦る。すぐにちょっと離れたところで、男性陣に声をかけられている蘭ちゃんたちのところにいるのを見つけ思わず笑ってしまった。
(まるで小さな騎士ね〜)
ニヤついてしまう顔を隠すようにワイングラスをあおる。
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黒木(プロフ) - nanakoneko775さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけたのなら幸いです。 (2019年8月18日 18時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
nanakoneko775(プロフ) - はじめまして、とても素敵な作品でした。君が代の現代語訳と物語がほんとにマッチしていて最高な作品でした。 (2019年8月18日 12時) (レス) id: 6f70dc1dd3 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - アキさん» アキ様ありがとうございます!!至急訂正させていただきます!! (2019年8月13日 16時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
アキ - とっても素敵な作品でした。94話の最後の『再開』は『再会』ですよ。 (2019年8月13日 11時) (レス) id: 99c22898e6 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - さちさん» さち様、ありがとうございます!今はAPTX4869【名探偵コナン】という作品を連載させていただいているので、是非読んでいただけたら嬉しいです。 (2019年2月16日 11時) (レス) id: 1361aa9fb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒木 | 作成日時:2018年12月12日 12時